球状光共振器は、強い光閉じ込め効率(Q値)によりその内部において光と材料の相互作用を極限まで高めることが可能と期待されている。 1.ナノ粒子添加微小球の作製と、基本特性の評価を行った。 (1)半導体ナノ粒子(CdSe/ZnS)を屈折率1.5の微小球(粒径5-6ミクロン)に閉じ込めCW Arイオンレーザーにより励起して、光共振による発振特性を測定した。 (2)酸化物半導体ナノ粒子(ZnO)の合成プロセスを改善し、微小球に添加することに成功した。 (3)金をイオン状態で微小球に添加し、引き続く加熱処理によって、ナノ粒子を析出させる手法により、屈折率2.5の微小球に閉じ込めることに成功した。微小球の屈折率に依存したプラズマ光吸収を1個の微小球において測定した。 2.微小球の励起・読み出し方法 シングルモード光ファイバーを固定化し、研磨することにより新規な光カップラーを作製、ガラス微小球を対象として光励起実験を行い、ラマン共振光の観測に成功した。
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