研究課題/領域番号 |
16360331
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松田 元秀 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (80222305)
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研究分担者 |
三宅 通博 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30143960)
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キーワード | 固体酸化物燃料電池 / 電解質膜 / 電気泳動堆積法 / 電極材 / YSZ膜 / LSGM膜 / SOFC |
研究概要 |
本研究では、電池の耐久性向上、システム構成材の多様化及び製造コストの削減等の立場から、現在その実用化が強く望まれている低温作動型固体酸化物燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell : SOFC)への応用が期待できる高性能構成材(電解質及び電極材)を開発することを目的としている。現在申請者の研究グループは、低温作動SOFCの実現を目指し、(1)高酸化物イオン伝導性発現セラミックスの膜化と、(2)触媒金属高分散構造を有する高活性電極材の創製といった研究プロジェクトを展開している。これら研究プロジェクトで合成される構成材を用いてセル製造を行い、500℃〜800℃の温度域でそのセルの発電特性を評価している。本年度は、特に、申請者の研究グループが提案しているDirect-EPD法による膜作製プロセスに関する研究と、粒子表面電位制御によるアノード用複合粉体の合成に関する研究を行った。以下に、得られた知見の概略を記す。 ・基板の多孔性を利用したDirect-EPD法によって、膜厚5μm程度の薄膜電解質の作製に成功した。得られた電解質膜を用いてセルを試作したところ、800℃で1W/cm^2を超える発電特性が得られることが明らかになった。 ・懸濁液粒子に含まれるセラミック粒子の表面電位を測定し、それらの電位を制御することによってNiOとSc_2O_3ドープZrO_2からなる複合粒子を作製し、その電極特性を半電池を用いて評価した。その結果、電極特性がその複合化プロセスに大きく依存することを見出した。
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