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2005 年度 実績報告書

ナノグラニユラー構造を有する次世代電磁波ノイズ抑制薄膜材料の創製と実装評価

研究課題

研究課題/領域番号 16360351
研究機関(財)電気磁気材料研究所

研究代表者

大沼 繁弘  (財)電気磁気材料研究所, 薄膜材料Gr・, 主任研究員 (50142633)

研究分担者 小林 伸聖  電気磁気材料研究所, 薄膜材料Gr, 主任研究員 (70205475)
山口 正洋  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10174632)
キーワード磁性薄膜 / 電磁波ノイズ抑制効果 / GHz帯域 / ナノグラニュラー構造 / 抵抗損失 / 磁気損失 / 異方性磁界 / 高電気比抵抗
研究概要

1.薄膜ノイズ抑制体の開発
1)GHz領域において優れた電磁波ノイズ抑制効果を有する軟磁性膜には、Hk,、Bs共に大きいことが要求される。CoにFeを置換するとBsは大きくなるが、Hkは小さくなる。Hkの減少を抑えるために、Ptを添加した(Co_<0.7>Fe_<0.3>)_<90>Al_<10>-Pt-O系膜を作製し、適当な大きさのHkを持つ軟磁性膜を得ることが出来た。この膜の代表的な特性はBs=14kG, Hk=100 Oe, p=165μΩcm, Hc=0.2 Oe,μ'=140,fr=3.4GHzである。2)より高周波帯域での応用を目指し、大きなHkを得るため、IrMn反強磁性体とFeCo強磁性体を適当な膜厚で組み合わせた交換結合膜を合成した。この多層膜の積層回数、膜厚を系統的に変化させた結果、IrMn(200Å)/FeCo(70Å)を40回積層した膜がHk=520 Oe、Bs=17kGそしてfr=6GHzの特性を示す。3)シート抵抗が100Ω近傍の膜が最大のノイズ抑制効果を示すので、膜厚1μmの軟磁性薄膜が良好なノイズ抑制効果を示すためには、膜は約10^4μΩcmの電気比抵抗を有することが望ましい。そこで、Co-Pd-B-O膜を系統的に検討した結果、広い組成範囲で高電気比抵抗かつ高Bsの軟磁性膜が得られた。そのノイズ抑制効果は周波数と共に増大し、2GHz付近から6GHzまでの帯域で良好な値を示す。
2.大きなノイズ抑制効果のシミュレーション
シート抵抗とノイズ抑制効果の関係を明らかにするために、電磁界シミュレータを用いて計算を開始した。ノイズ抑制効果には渦電流損失が関与していることを見出した。
3.LSI上への成膜
市販の高周波電子デバイス上に当該薄膜を直接成膜し、実質的な有効性の確認実験を開始した。そのための低温成膜には対向ターゲット型スパッタ装置が最も適していることを見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ナノグラニュラー構造磁性膜とその近傍電磁界ノイズ抑制効果2006

    • 著者名/発表者名
      大沼 繁弘
    • 雑誌名

      H18年電気学会全国大会・講演論文集 2

      ページ: 2-S5(19)-2-S5(22)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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