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2004 年度 実績報告書

高効率エネルギー変換用金属材料の高温酸化皮膜の非平衡組織と機能の制御

研究課題

研究課題/領域番号 16360361
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京工業大学

研究代表者

丸山 俊夫  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20114895)

研究分担者 河村 憲一  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50270830)
上田 光敏  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (90376939)
キーワード火力発電 / 過熱器管 / 鉄-クロム合金 / 水蒸気酸化 / マグネタイト / ボイド形成 / 化学ポテンシャル分布 / 流速と発散
研究概要

本年度は火力発電用熱交換器材料であるFe-Cr合金の水蒸気酸化により形成するマグネタイト皮膜の組織変化,特にボイドの生成について,定量的な解析を行った。
(1)酸化皮膜は化学ポテンシャル勾配下に置かれ,イオンが常に流れている非平衡状態にあり,皮膜の成長が起こる。金属イオンと酸化物イオンの流れの発散が化学量論比でなければならないという条件のもとに,酸化皮膜中における化学ポテシシャル分布を計算する一般式を提出した。
(2)上記の式に,マグネタイト中の鉄イオンおよび酸化物イオンに対する,既報の拡散係数を代入し,鉄の高温酸化で形成するマグネタイト皮膜中の化学ポテンシャル分布を計算した。
(3)得られた化学ポテンシャル分布をもとに,イオンの流束を皮膜中の位置の関数として求めた。この流束の発散を位置の関数として求め,負の発散の揚所ではボイドが生成し,正の発散の場所では新たな酸化物が皮膜内で生成することを提案した。
(4)823Kにおいて鉄の高温酸化を酸素ポテンシャルの異なる雰囲気で行い,形成するマグネタイト皮膜の組織と計算結果を比較し,皮膜中のボイドの生成挙動を定量的に説明できることを明らかにした。
さらに,高温酸化に関する水蒸気の影響についての基礎的研究にも着手した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Chemical Potential Distribution and Void Formation in Magnetite Scale Formed in Oxidation of Iron at 823 K2004

    • 著者名/発表者名
      T.Maruyama, N.Fukagai, M.Ueda, K.Kawamura
    • 雑誌名

      Materials Science Forum 461-464

      ページ: 807-814

  • [雑誌論文] Oxidation Behavior of Fe-16Cr Alloy Interconnect for SOFC under Hydrogen Potential Gradient2004

    • 著者名/発表者名
      H.Kurokawa, K.Kawamura, T.Maruyama
    • 雑誌名

      Solid State Ionics 168

      ページ: 13-21

  • [雑誌論文] Hydrogen Permeation of Fe-16Cr Alloy Interconnect in Atmosphere Simulating SOFC at 1073 K2004

    • 著者名/発表者名
      H.Kurokawa, Y.Oyama, K.Kawamura, T.Maruyama
    • 雑誌名

      J.Electrochem.Soc. 151・8

      ページ: A1264-A1268

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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