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2006 年度 実績報告書

熱応答性磁性ナノ微粒子を用いた生体高分子評価システムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16360412
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

田中 三郎  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (10271602)

研究分担者 桂 進司  群馬大学, 工学部, 教授 (10260598)
廿日出 好  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (90339713)
キーワードSQUID / ナノ微粒子 / 熱応答性
研究概要

我々は、SQUIDを用いた熱応答性磁性ナノ粒子(Thema-Max : TM)によるバイオ計測手法を実施した。TMは臨界温度を持ち、その温度を境界として冷却、加熱することにより凝集、分散する。この特性を応用し、抗体に標識した1つのTMの周囲に追加した粒子を凝集させることで、抗原抗体反応から発生する磁気信号を増大させる方法について検討した。TMの計測には、サンプルに交流磁界を印加したままSQUIDで計測する交流磁界法を適用した。サンプルは、まず0.005〜10μg/50μlの抗原MyosinをPCRプレートに固定し、1次抗体の抗Myosinを反応させた。粒子表面にアビジンが結合した径100nmのTMと、ビオチン化した2次抗体を、緩衝液中で結合、標識し、各プレートに添加、反応させた。TMと2次抗体は、各1mg/mlの濃度で14μl、1μl使用した。まず、標識されたTMのみを0.45mT@100Hzの磁界中で計測した。その結果、抗原濃度4μg/50μlまで検出することができた。次に、各サンプルに0.1mg/mlのTM50μlを追加して、2℃に冷却して凝集し、余剰なTMを洗浄した。その後、同じ条件で再計測した結果、TM追加前に比べて約3〜4倍信号が大きくなることが確認できた。このことから、TMの使用により、信号を増幅できる可能性が示された。今年度、温度を上昇させると凝集するタイプの粒子について詳細に検討をすすめた。.その結果、20℃、25℃では90nm程度の大きさとなり、29℃からは徐々に粒子径が大きくなり、30.5℃のときに最大の粒子径、約φ400nmになることがわかった。さらに温度を上昇させると、粒子が沈殿をすることもわかった。最大の粒子サイズをなった30.5℃における、粒子の凝集量は、最密充填でφ400nmの球体に凝集していると仮定すると、φ100nmのTMが約50個凝集していることになることが判明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of thermo responsive magnetic nano-particles for high-Tc SQUID bio applicaiton2007

    • 著者名/発表者名
      S.Tanaka, C.Toriyabe, Y.Torii, Y., Hatsukade, T.Eki, S.Katsura, N.Ohnishi, J.Wang, S.-Y.Yang, Y.Zhang
    • 雑誌名

      Physica C (印刷中)(to be published)

  • [雑誌論文] Bio Application of High-Tc SQUID Magnetic Sensor2006

    • 著者名/発表者名
      Saburo Tanaka, Zarina Aspanut, Chika Toriyabe, Yoshimi Hatuskade, Shinji Katsura, Yasuhiro Tamaki, Shinzaburo Noguchi
    • 雑誌名

      Journal of Magnetism and Magnetic Materials 300

      ページ: e315-e319

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 磁性ビーズのバイオ応用・環境技術への応用展開2006

    • 著者名/発表者名
      田中三郎 他30名
    • 総ページ数
      310
    • 出版者
      シーエムシー出版
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [産業財産権] 生体高分子検出方法およびその検出装置2006

    • 発明者名
      田中三郎, 桂進司, 大西幸徳, 王景明
    • 権利者名
      豊橋技科大, チッソ石油化学(株)
    • 産業財産権番号
      特願2006-074219
    • 出願年月日
      20060000

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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