研究課題/領域番号 |
16360419
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅井 圭介 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40358669)
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研究分担者 |
福西 祐 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60189967)
永井 大樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70360724)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | マイクロ流体 / 感圧塗料 / 感温塗料 / 超音速風洞 / マイクロノズル / マイクロチャネル / 低レイノルズ数 / MEMS |
研究概要 |
本基盤研究では、マイクロメートルからミリメートルサイズの微小流体要素の熱空力特性を調べるための装置と、それを用いたマイクロ空力要素の風洞試験技術の開発に取り組んだ。風速域を大きく2つに分け、音速以上の速度が出せる超音速マイクロ風洞と低速実験を行うためのマイクロ流路を試作開発し、これらの風洞(流路)で使用する気流診断技術を開発した。開発した超音速マイクロ風洞は、吸込み式で測定部の大きさが10mmである。超音速ノズルの設計には特性曲線法とNavier Stokesコードを用いた。このような微小サイズの風洞の検定には従来のセンサは適用できず、本研究では。感圧塗料(PSP)・感温塗料(TSP)など発光色素センサを利用した。測定部の圧力場と温度場の計測により、設計通り一様な超音速流れが成立していることを確認した。また、測定部に1mm以下の微小物体をおいた実験を行い、これらの計測技術が微小空力要素研究の道具として有効であることを確認した。この技術の応用として、設計Mach数4.0、スロート幅250μmのマイクロノズルを製作し、内部流れを観測する実験を行った。上流部の圧力を減圧することで、これまで実験データが存在しない低Reynolds数のデータを取得した。その結果、スロート上流部で流れが減速するなど、通常の寸法の流路では見られない特異な現象の観測に成功した。解析の結果、これらの現象がRe数の低下とともに急激に発達する境界層の影響で生じていることが明らかになった。一方、低速域における流体微小要素の研究については、PC制御したシンリンジポンプによって駆動される流路幅1mmのマイクロチャネルを製作し2流体混合現象の実験を行った。色素トレース法を用いた観測と格子ボルツマン法による計算により、混合レベルの定量評価法の妥当性を確認した。あわせて、PSP・TSP技術の基盤的な研究を実施した。
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