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2005 年度 実績報告書

円形断面放電室をもつ微小電力ホールスラスタの開発研究と内部物理過程

研究課題

研究課題/領域番号 16360420
研究機関大阪大学

研究代表者

田原 弘一  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20207210)

キーワードホールスラスタ / 電気推進 / 宇宙推進 / 推進性能 / プラズマ / 低電力 / 小型衛星
研究概要

円形断面放電室をもつホールスラスタTCHTシリーズの性能特性が調べられた。またイオンコレクタ、RPA及びダブルプローブを用いてプラズマ測定、イオンビーム測定を行った。さらに小型のスラスタを製作し、性能の変化を調べた。以下に得られた結果を示す。
(1)TCHT-2の実験結果から、放電室を円形断面部のみで構成した場合も安定に作動することがわかった。また円環状断面部をもつ場合と比べてより高い比推力・推進効率が得られた。
(2)TCHT-2のイオン電流分布測定から0.5mg/sの場合と1.0mg/sの場合のビーム発散角は等しいが、算出した推進剤利用効率は1.0mg/sの場合により高いことがわかった。RPA測定からイオンビームのピーク及び平均エネルギーは0.5mg/sの場合1.0mg/sに比べて若干低いことがわかった。
(3)ダブルプローブ測定より陽極付近で電子温度は高くなることがわかった。また放電室内に印加されたノズル状磁場の磁束が収束する箇所付近で電子数密度が増加することがわかった。
(4)より小型のTCHT-3AにおいてV/S比の低下によるものと思われる比推力・推進効率の低下が見られた。
(5)TCHT-3Bにおいて下流領域に強い半径方向磁場を形成することによりTCHT-3Aに比べて放電電流を抑えることができた。しかし比推力、推進効率はTCHT-3Aに比べて低くなった。
(6)TCHTシリーズホールスラスタは電力100Wにおいて約25%の推進効率を示し、低電力域においてSPTタイプより高い推進性能が得られることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] カスプ・ダイバージェントノズル状外部磁場をもつMPDスラスタの性能とプラズマ特性2006

    • 著者名/発表者名
      田原 弘一, 森崎 裕之, 加賀谷 洋一
    • 雑誌名

      プラズマ応用科学 13(in press)

  • [雑誌論文] ホールスラスタの推進性能と加速チャンネル壁近傍のプラズマ特性の関係2006

    • 著者名/発表者名
      弓削 政郎, 今中 勝巳, 田原 弘一
    • 雑誌名

      日本航空宇宙学会論文誌 54(in press)

  • [雑誌論文] 円形断面放電室をもつ低電力ホールスラスタの性能特性とプラズマ状態2006

    • 著者名/発表者名
      白崎 篤司, 田原 弘一
    • 雑誌名

      日本航空宇宙学会論文集 54(in press)

  • [雑誌論文] 電熱加速型パルスプラズマスラスタの性能向上に関する研究2005

    • 著者名/発表者名
      枝光 敏章, 田原 弘一
    • 雑誌名

      高温学会誌 31・5

      ページ: 291-298

  • [雑誌論文] 宇宙推進用アノードレイヤー型ホール効果プラズマ加速器の性能特性2005

    • 著者名/発表者名
      弓削 政郎, 田原 弘一
    • 雑誌名

      高温学会誌 31・5

      ページ: 299-306

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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