研究課題/領域番号 |
16360455
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長 照二 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80171958)
|
研究分担者 |
八坂 保能 神戸大学, 工学部・電気電子工学科, 教授 (30109037)
今井 剛 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80354637)
坂本 慶司 日本原子力研究所, 核融合工学部, 室長(研究職) (90343904)
小波蔵 純子 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (60302345)
平田 真史 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (70222247)
|
キーワード | 原子力エネルギー / プラズマ / 核融合 / 電位 / X線 / 大電力ECH / プラズマ閉じ込め機構 / 安定化 |
研究概要 |
・大電力ECHを用いた高電場閉じ込めと、径方向電場とHモードの相関の究明、並びに新しいダイバータ磁場に拠る生成高電位プラズマ安定化研究を、ロシアよりパスツコフ博士を招聘して実施した。 ・16年度に、0.5MW超の大電力ECH装置(従来は0.2MW ECHが、世界のミラー史上最大ECHパワー)を、初めて東西2カ所両側のプラグ部(イオン閉じ込め電位生成部)に入射し、17年度に大電力ECHを用いた、初めての本格的な両側プラグ高電位プラズマ閉じ込め実験を実施した。 ・これにより、新提唱「電位生成・電位効果統合理論」のプラズマ閉じ込め効果検証を、高く広いプラズマ・パラメータ領域で行い本理論の拡張性を実証し、従来の約4倍の高電位形成を達成した。 ・更にHモード生成機構に類似な電場のシアーの有無に対応する改善閉じ込めの有無(電位効果の普遍性)の詳細究明を行った。即ち、高電位生成に伴い密度やセントラル部から磁力線に沿ってエンド部に到る端損失電流の、電子ドリフト波揺動がECH入射に伴う電位生成時にのみ、安定化され消える現象を見出し、それと共に閉じ込めが改善されることを見出した。 ・他方、輸送障壁生成を計画する半径位置に、ECH局所加熱を行い、ECH加速生成電子流をつくり、磁力線に沿ってミラー端へ流し出す事で、その磁力管内の電子を減少させ、この磁力管内に局所的両極性正電位φのバンプを作り、その半径r微分である径方向電場Erを生成して、Er×Bz(θ)フローシアーを形成し、ミラー装置では初めての「径方向輸送障壁」の生成に成功した。 ・以上、電場のシアー形成時に、電位生成による閉じ込めの改善と同時にドリフト波が抑制されるHモードに類似するデータが得られ始め、本研究で詳細依存性・一層の解明を行い、トカマクやヘリカルにも普遍的に共通する電位の効果、電位閉じ込めによるパラメータ改善の普遍化を実施した。
|