研究課題
基盤研究(B)
大型ヘリカル装置(LHD)を用いて、高エネルギーNBI加熱ビームにより励起されたアルフベン固有モード(AEモード)による高エネルギー粒子の損失過程を明らかにすることを目的として、中性粒子分析器による粒子のエネルギー分布計測および赤外線カメラによるダイバータ周辺領域への損失熱負荷分布計測等を行った。その結果、以下のことが明らかとなった。1.ヘリカル型装置においてもトカマクと同様に、AEモードと高エネルギー粒子との相互作用が生じ、2次元シアアルフベンスペクトルから評価されるモードのギャップ位置周辺において、高エネルギー粒子の径方向輸送が引き起こされ、場合によっては損失にいたることが実験的に確認された。2.AEモードと相互作用する高エネルギー粒子は、co-/counter方向に依存性を持った振る舞いを示すが、これは、AEモードとの相互作用においてco-/counterの依存性を持つのではなく、高エネルギー粒子に対するロスコーン構造のco-/counter依存性に起因するものであることが明らかとなった。3.AEモードによる高エネルギー粒子損失の主要な機構は、AEモードと相互作用して径方向への輸送が引き起こされた高エネルギー粒子が、ロスコーン領域へ侵入することによりプラズマ領域から損失されること、であることが確認された。4.ダイバータ周辺領域の熱負荷量は、揺動磁場強度の2乗にほぼ比例することが明らかとなった。このことから、AEモードによる高エネルギー粒子の径方向輸送の機構として、AEモードによって形成される磁気島構造の重なりによることが示唆される。揺動を考慮した軌道計算を行うことにより確認する必要があり、今後の課題である。
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