研究課題
基盤研究(B)
プラズマ化学法同位体分離法を炭素14の分離に適用することを目的とした基礎研究を行った。まず、COプラズマ中のプラズマ化学反応による炭素同位体分離法における分離係数の放電条件依存性を調べる実験的研究を13CO/12COガスを用いて行った。その結果、高い分離係数が得られるときにはパルス状の放電が生じていることがわかった。また、パルス周波数を様々に変化させて実験を行ったところ、最も低い10Hzにおいて最大の分離係数が得られた。パルス印加時間が分離特性に与える影響を調べた結果、数μ秒程度の極短パルス放電が分離に最適との結論が得られた。また、回路の時定数を大きくすることで、さらに分離係数が上昇することがわかった。本同位体分離法を、日本原子力発電東海発電所の廃棄黒鉛材から^<14>Cを回収するプロセスへ応用することの評価を行った。まず、プラズマ中の反応過程の数値解析により、我々の実験で^<13>C分離係数2.31が得られたときと同じ放電条件において、^<14>C分離係数4.6が得られることを推算した。この^<14>C分離係数4.6を局所分離係数と考え^<14>C回収プロセスの数値解析を行なった結果、回収部の段数を3段とすることで減損流^<14>C濃度をICRP勧告値へ、16段とすることで大気中濃度へと低減できることを、また、濃縮部の段数を9段とすることで濃縮流^<14>C総量を1/10^3へ、19段とすることで1/10^6へと減容化できることを推算した。回収部3段、濃縮部9段とした場合、プラズマリアクターでの消費電力が約15kW、プラズマ反応器の最大内径が約60cmであると推算された。更に、生成物を供給物質へと再転化しカスケーディングするための技術開発を目的に、生成したCO_2をCOへと転化する研究を行った。その結果、マイクロプラズマリアクターを用いることで、容易に90%以上の転化率が得られることがわかった。
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