研究課題
石田武和は本研究の基本アイデアを提供して、研究全般にわたり責任を持ち総括を行った。野口悟はMgB_2の微細加工薄膜の強磁場特性を調べた。川又修一は測定システムのLabVIEWによるシステム化とパルスレーザーによる中性子核反応模擬実験を担当した。加藤勝と町田昌彦は時間依存GL方程式+Maxwell方程式+熱伝導方程式を連立させて実際のデバイス形状や物質パラメーターを入れて、スーパーコンピューターで世界に前例のない計算を行った。四谷任はMgB_2薄膜の微細加工により、中性子検出器に適した形状を実現した。王鎮はカルーセル型スパッタリング装置で高品質かつ表面の平滑な薄膜を提供し、ボロン10同位体を濃縮した薄膜を作成した。既存のインフラを最大限活用したが、中性子のマシンタイムは限られていたため、パルスレーザー(パルス幅20ps)でMgB_2の中性子とボロンの核反応を模擬する実験をする必要があった。サンプリングオシロスコープ(70GHz)を利用した。超伝導体中で急激な熱パルスがどのように非平衡プロセスを行うかの理論的検討は、地球シミュレーター採択課題「超伝導ナノファブリケーションによる新奇物性と中性子検出デバイス開発のための超伝導ダイナミクスの研究」の枠組みを利用し現実のデバイスの設計を行った。地球シミュレーターの旅費を計上する必要があるMgB_2の薄膜については、情報通信研究機構で高品質の薄膜を、後熱処理が必要なく、表面が滑らかで、超伝導転移がシャープである高品質薄膜とし、ジョセフソン接合を作製した。最新の電子線リソグラフィーによる超伝導ナノファブリケーション手法を縦横に駆使することが本研究のベースであった。MgB_2を加工する技術の前人未踏の領域を開拓し、高度の性能を得て次期プロジェクトへつながるような成果が見られた。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (11件) 図書 (2件)
Physica C 426-431
ページ: 41-45
ページ: 99-103
ページ: 127-131
ページ: 169-173
ページ: 1716-1720
ページ: 1721-1725
低温工学 40
ページ: 479-486
IEEE Transactions on Applied Superconductivity 15
ページ: 220-223
ページ: 104-107
ページ: 108-112
ページ: 122-126