研究課題/領域番号 |
16360481
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
辻川 吉春 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70112539)
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研究分担者 |
砂田 茂 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70343415)
金子 憲一 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60285301)
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キーワード | 分散エネルギーシステム / 常圧タービン / 高温型燃料電池 / SOFC(固体酸化物) / 液化天然ガス / 低温エクセルギー |
研究概要 |
常圧タービンを基本とする次世代複合発電等の産業システムを実現するための問題点の解決、特に、冷却器、中間冷却器に対して非常に高い熱交換効率が望まれること、また冷却器、中間冷却器内で燃焼ガス中の水分の凝縮が効率を左右するので、これらの現象の影響を明らかにする。 まず、システム解析の成果としては、タービン入口が常圧で作動させられる、逆ブレイトンサイクルを基本とする常圧タービン(APT)とSOFCとのハイブリッド化を目指したシステムを提案した。その結果、総合効率で65%以上の高い効率が達成されること、出力比、燃料利用率、空気利用率等のパラメータの影響を明らかにした。また上位ガスタービンと常圧タービンを組み合わせた形式において、液化天然ガスの冷熱で冷却を行う場合の性能解析を行い、高効率で作動できることも明らかになった。 次に、逆ブレイトンサイクルの主要構成機器である予冷却器及び中間冷却器の性能確認を併せて実施できる実験装置の設計・製作・性能確認実験を実施し、下記の成果が得られた。 1.燃焼ガス中の水分が凝縮する環境下で、マイクロチャネル型の予冷冷却器および中間冷却器は何れも温度効率、圧損ともに設計値以上の性能が計測され、常圧タービンシステム(APT)に適用可能であることが確認された。 2.これらの結果に基づき、将来の実機設計における一層のコンパクト化を図るための基礎データが得られた。 3.ただし、今回の実験装置では、テンポラリ仕様のため伝熱部材料はタングステンが使用されたが、実機の場合、ドレン共存環境に対応し得る耐食性、耐熱応力材料の選定が必要であることも分かった。
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