研究課題
本研究では、国内採取量が比較的多く、二酸化炭素排出量の軽減および化石燃料消費の低減が期待されている木質バイオマスを燃料として、実用スターリングエンジンによる新しいコージェネレーションシステムを構築し、その実用可能性を明らかにした。平成16年度は木質バイオマス燃料に最適なスターリングエンジンを設計し、平成17年2月に実用型スターリングエンジンの国産1号機を、本学を中心とする産学官連携の取り組みで完成させた。平成17年度は、岩手県内企業のペレットストーブをベースにした薪および木質ペレットを燃料とする燃焼器を産学連携により設計・試作し、エンジンの試運転を行なって基本データを構築した。一方、おが屑や籾殻などを燃料とすることが可能な高性能の燃焼器も新たに設計・開発し、高出力を得ている。平成18年度は、前年度までに完成したシステムに、さらに水熱源ヒートポンプをあわせたシステムを構築し、エンジン冷却水を熱源とした複合システムを完成させている。最終的なヒートポンプ複合システムによって、エンジン冷却水により回収される温水エネルギーの全てを有効利用できる事を明らかにした。ヒートポンプ導入により、十分に温度が下がった冷水を再びエンジンに循環させることが可能となり、エンジンそのものの出力も増大させることができるようになった。なお、本課題による一連の研究は、「平成18年度日本機械学会東北支部技術研究賞」を受賞した。
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一関工業高等専門学校研究紀要 第41号
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日本機械学会第16回環境工学総合シンポジウム2006講演論文集
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