研究課題
基盤研究(B)
本研究では、木質バイオマスを燃料として、その直接燃焼によりエンジンを駆動することが唯一可能なスターリングエンジンを開発し、コージェネレーション利用するシステムの性能試験および検討を行ってきた。本年度の研究では、構築したシステムの性能試験結果から、システム全体のエネルギーフローを明らかにした。性能試験結果は、以前に行ったシミュレーション結果とも良い一致が見られた。さらに本年度は、システムの高効率化のため、温水として得られるエネルギーの効率的な利用を目指して水熱源ヒートポンプを導入し、ヒートポンプを複合した新しいコージェネレーションシステムを提案し、完成させた。エンジン冷却水を熱源としてこの複合システムの性能試験を行い、エンジン冷却水から回収される温水エネルギーの全てを有効利用できることを明らかにしている。ヒートポンプ導入により十分に温度が下がった冷水は再びエンジンに循環することが可能で、エンジンそのものの出力も増大させることができるようになった。また、本研究課題で完成させたエンジンは、NEDO共同研究「廃食用油・木屑両用発電実証試験事業」(JFE電制)、および平成19年秋オープン予定の「日高港新工ネルギーパーク」(御坊市)にも採用されており、実証試験が展開されている。なお、本課題における一連の研究は、「平成18年度日本機械学会東北支部技術研究賞」を受賞した。
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一関工業高等専門学校研究紀要 第41号
ページ: 7-13
一関工業高等専門学校 特別研究論文集
ページ: 1-6
Research Reports of Ichinoseki National College of Technology No.41
Thesis Reports of Adovanced Engineering Course INCT
Journal of Thermal Science and Technology, JSME (In Press)