研究課題
基盤研究(B)
筋肉はいくつかの部品で構成されている分子モーターである。生化学的手法で構成成分の単離同定が行われ、物理化学的方法で生理機能が調べられている。本研究では線虫を使って筋肉の構成部品合成を促進する因子CeMyoDの合成を制御している上流め因子について解析した。主な手法は遺伝子操作技術に加えて酵母ツーハイブリッドシステム、酵母ワンハイブリッドシステム、形質転換線虫における蛍光標識遺伝子の観察である。またゲノムのデーター解析もおこなった。得られた結論は分子モーターの組立にはプラモデル型の全製品を準備して各部毎に組み立てるのではなく、全体計画の中で大まかな調節と各部品の個別制御を組み合わせたやり方であった。線虫の体壁筋で発現する筋肉遺伝子(群)の発現時期と発現量を制御する転写因子(複合体)を単離同定する目的で、CeMyoDの遺伝子hlh-lのイントロン内にある3つのエンハンサー配列に結合する転写因子複合体にっいて調べた。これまでに酵母ツーハイブリッド法でCeMyoDと結合する3つのLIMドメインを持つ蛋白質LIM-8と,酵母ワンハイブリッド法でhlh-lにあるエンハンサー1275配列と結合する2つのCCH型Znフィンガーを持つ蛋白質CeTISllを単離した。これらの蛋白質が線虫の筋肉でどのように分布しているか、in vitroで直接結合するかどうかを明らかにした。抗CeTISll抗体により、CeTISllはCeMyoDとLIM-8と体壁筋に存在する事を確かめた。CeMyoDがLIM-8および、CeTIS11と結合するかどうかは、大腸菌で生産した各蛋白質を用いて、SDS-PAGEおよびウエスタンプロッティング法で調べた。オーバーレイしたCeMyoDはLIM-8および、CeTIS11と結合した。3つめのエンハンサー1330配列に結合する因子の単離を酵母ワンハイブリッド法による単離を行ったが、単離出来ていない。以上の結果を第15回国際線虫集会、第2回東アジア線虫集会(ソウル)および、日本遺伝学会、日本生物学会にて発表した。投稿論文は2編準備中である。関連論文は合計7編発表した。
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