研究課題/領域番号 |
16370010
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小池 勲夫 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30107453)
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研究分担者 |
小川 浩史 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (50260518)
原 成光 宮崎国際大学, 比較文化学部, 教授 (50261243)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | マリンスノー / 海洋表層密度躍層 / 大型懸濁粒子 / 凝集過程 / 植物プランクトン / 生物過程と物理過程の相互作用 |
研究概要 |
マリンスノーは海洋表層から深部への有機物の鉛直輸送に重要な役割を果たすと考えられているが、その研究はアクセスが容易な沿岸域に比較的限定されていた。本研究は外洋城でのマリンスノー動態における物理的な環境と生物活動との相互作用を解析するため、我々が開発したマリンスノーカメラ〔>0.5mm〕で表層の密度躍層を中心とした解析を行なった。まずカメラの改良とそのテストを1年目に行なった。主な改良点は、より自然光に近いLED光源の採用とビデオカメラヘの変更、クリアーサイトの設置などで、より自然な画像を得る為の改良である。現場観測は平成17年度の夏季に中部太平洋の南緯10度から北緯50度までの表層生態系の異なる広範な海域で行なわれた。表層のマリンスノー観測として、異なる生態系を持つこれだけ広い海域を同じ測器で観測した例はこれが始めてである。以下に主な成果をまとめる。(1)これまで沿岸域で密度躍層付近に観測されていた大型懸濁粒子の極大が、一次生産が比較的高い亜寒帯の外洋海域においても確認された。(2)表層200mでのマリンスノーの供給源である植物プランクトンの現存量は、豊栄養の亜寒帯と中緯度の貧栄養海域で約2.5倍異なった。一方、マリンスノーの体積現存量はこれらの海域で約50倍異なることから、表層でのマリンスノー現存量は、植物プランクトンの現存量以外に、水塊の鉛直構造およぴ栄養塩の量と質を反映した植物プランクトンの種類、サイズさらには低次の食物連鎖などの複合的な要因で決まると考えられる。(3)調査海域での密度躍層はほぽ30mから110mの間にあった。一方、マリンスノーおよぴその起源であるクロロフィルの0-100m、100-200mの現存量の比は、比較的良く一致した。この結果は主に1-100ミクロンの植物プランクトンが起源であるマリンスノーが、鉛直的に大きく移動することなく0.5mm以上の粒径を持つマリンスノーまで凝集していることを示唆する。
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