研究課題/領域番号 |
16370011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松本 忠夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90106609)
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研究分担者 |
三浦 徹 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00332594)
前川 清人 富山大学, 理学部, 助手 (20345557)
コルネット リシャー 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (20376586)
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キーワード | ネバダオオシロアリ / 兵庫県川西市 / オオシロアリ / 遺伝的多様性 / DNAマーカー / 兵隊分化 |
研究概要 |
本研究は、最近アメリカ合衆国から侵入し、我が国の兵庫県川西市一帯の雑木林に完全に定着しているネバダオオシロアリ(Zootermopsis nevadensis)を対象にして下記の研究を行った。まず、平成16年5月上旬に、川西市に出かけ、創巣期および成熟コロニーの生息状況調査を、チームを組んで行った。そして、この川西市産のコロニー間の遺伝的多様性に関して、すでに我々によって開発された日本在来種であるオオシロアリのDNAマーカーを使用して分析を進めた。オオシロアリ類では、生活史とその発生過程の特性として、創巣期においてワーカーの中から1匹のみ兵隊カーストが出現する。そこでは、この兵蟻分化の際、ある特有の遺伝子が発現しているはずだが、それはどのようなものか、その遺伝子産物はどこで働き、その際、どの様な作用があるのかを調べた。兵隊の除去、追加などの操作により、兵隊の存在が、他の個体の兵隊への分化を抑制しているかどうかを検証した。 また、平成16年7月下旬から8月上旬にネバダオオシロアリの原産地のアメリカ合衆国に出かけ、現地研究者であるメリーランド州立大学のDr.B.Thorneおよびノースカロライナ大学のDr.C.Nalepaを訪れ研究連絡を行った。また、カナダのトロント大学のDr.T.Mylesも訪問し、研究連絡を行った。そして、DNA分析および器官・組織分析に供する個体の提供をうけた。それぞれの個体は、アルコール、アセトンおよびFAA液中にそれぞれ固定して本邦に持ち帰り、本計画の諸実験に供した。
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