研究課題
本年度は、(1)種子散布および実生の発生・生存に関する観測の継続を行うと同時に、(2)発芽と当年実生の生残と環境依存性に関する解析をおこない、論文としてまとめた。また、(3)新規加入制限の定量的評価に関するモデルを作成した。(1)実生の発生・生存に関する観測の継続種子を少産する樹木やマスティング現象を示す樹種を特定し、これらのデータを補充するため、観測を継続した。これらのデータを解析に加えた。(2)発芽と当年実生の生残と環境依存性に関する解析物理的環境条件として、光条件、土壌条件、林床植生、鉱質土壌の露出割合、生物的環境条件として、同種の成木からの距離、種子(実生)密度を説明変数として、発芽率(実生の発生率)と当年性実生の生存を解析した。その結果、環境条件による寄与率が低く偶然による要素が大きいこと、生物要因と物理要因の重要性は樹木の種類によって異なることなどが明らかとなった。これらの結果を論文としてとりまとめた。(2)新規加入制限の定量的評価に関するモデル種子散布、環境による発芽と当年生実生の生存を組み込み、コンピュータ上で新規加入をシミュレートし、実際の生存結果と比較して新規加入制限を定量的に評価するモデルを作成した。それによる解析を論文として準備中である。
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Ecological Research (In press)
Molecular Ecology Notes 6
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