• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

イネの成長、開花、およびストレス応答におけるジャスモン酸と生合成酵素AOSの役割

研究課題

研究課題/領域番号 16370027
研究機関大阪市立大学

研究代表者

飯野 盛利  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176054)

キーワードジャスモン酸 / 光形態形成 / 傷害応答 / アレンオキシド合成酵素 / イネ
研究概要

近年の研究によって、ジャスモン酸は傷害などのストレスに対する防御反応において重要な役割を担っていること、シロイヌナズナでは稔性にも関与していることが明らかにされている。私たちのイネ突然変異体を用いた研究から、ジャスモン酸は、これらの生理現象に加えて、芽ばえの光形態形成(幼葉鞘の光成長阻害)にも関与していることが浮き彫りになった。本研究は、私たちが分離した突然変異体を活用することによって、イネにおけるジャスモン酸シグナル伝達系の役割を明らかにすることを目的とする。本年度は次の成果を得た。(1)光形態形成の欠損をもたらすcpm1突然変異はジャスモン酸生成合成酵素遺伝子(OsAOS1)の点突然変異に起因し、突然変異遺伝子(cpm1)は正常なOsAOS1遺伝子と同様に転写されている。大腸菌を用いてcpm1タンパク質およびOsAOS1タンパク質を発現させ、精製した組み換えタンパク質の酵素活性を比較したところ、cpm1の酵素活性は顕著に減少していることが明らかになった。(2)幼葉鞘に含まれるジャスモン酸を定量して、cpm1突然変異体のジャスモン酸レベルは野生型品種よりも低いこと、また、赤色光処理によって野生型品種ではジャスモン酸の顕著な増加が起こるが、突然変異体ではこの反応が弱まっていることを明らかにした。(3)cpm1突然変異体よりも強い表現型を示すcpm2突然変異体の原因遺伝子をマップベースクローニングで明らかにする研究を進めた。その結果、CPM2遺伝子を含む領域を第3染色体の約3,000kbの範囲に絞り込むことができた。現在、この領域の塩基配列をもとに分子マーカーを作り、遺伝子領域を更に絞り込む研究を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Toward understanding the ecological functions of tropisms : interactions among and effects of light on tropisms.2006

    • 著者名/発表者名
      Iino, M.
    • 雑誌名

      Curr.Opin.Plant Biol. 9・1

      ページ: 89-93

  • [雑誌論文] A novel receptor kinase involved in jasmonate-mediated wound and phytochrome signaling in maize coleoptiles.2005

    • 著者名/発表者名
      He, G., Tarui, Y., Iino, M.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 46・6

      ページ: 870-883

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi