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2004 年度 実績報告書

キイロショウジョウバエを用いた脳の連合野神経回路構造の体系的解析

研究課題

研究課題/領域番号 16370067
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

伊藤 啓  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (00311192)

キーワードショウジョウバエ / 脳神経回路 / GAL4エンハンサートラップ / キノコ体 / 中心体 / 傘部 / 葉部
研究概要

本研究で対象とする2つの脳領域(キノコ体、中心体)のうち、本年度は前者の解析に力を注いだ。まず、キノコ体の入出力部位である「傘部」と「葉部」について、従来細かい内部構造が知られていなかったのを詳しく解析した。その結果、傘部については従来知られていなかった新しい入力部位を発見し、葉部については、従来知られていた3つの領域α/β,α'/β',γを、前二者を、それぞれ3層2節、後一者を5節に領域分けした。また葉部には縦方向の分岐と横方向の分岐があるが、層の構造は両者で相同であることを発見した。さらに、それぞれの領域と脳の他の部分とを結ぶ回路を調べ、傘部については新たに2種類、葉部については12種類の神経回路を同定した。葉部には、1)縦分岐と横分岐のそれぞれ基部同士を結ぶ回路、と2)縦分岐の先端部と脳の他の領域、横分岐の先端部と脳の他の領域を結ぶ回路があった。後者では、縦分岐と横分岐では接続されている脳領域に明確な違いがあり、これらの2つの分岐は異なる入出力信号を受けていること、すなわち機能的に大きな差異があることが示唆された。
今年度はさらに、もう1つの研究対象である中心体について、その回路を特徴的にラベルする系統のスクリーニングを行った。中心体には脳前方、脳後方正中部、脳後方側方部の3ケ所から神経細胞が投射するが、それらについて特徴的な細胞群をラベルするGAL4エンハンサートラップ系統を得ることができた。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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