研究課題/領域番号 |
16370075
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
津田 基之 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 教授 (60045458)
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研究分担者 |
日下部 岳広 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教授 (40280862)
中川 将司 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助手 (00212085)
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キーワード | 視細胞 / 平衡器 / 遊泳行動 / モーターニューロン / 中枢パターン発生器 / 光応答 / 重力感受性 / チロシナーゼ |
研究概要 |
ホヤの幼生の頭部には二つの黒色色素胞があり、後方黒色色素胞は視覚器の眼胚であることを証明した。視細胞の構造を明らかにする目的で、視物質をオプシン抗体、視細胞の細胞体をアレスチン抗体で染色し、共焦点顕微鏡で観察し、立体構築をしたところ、眼パイに約20個の外節、眼パイに沿って約10個の外節のあることを明らかにした。更に前方黒色色素胞の平衡器付近に7つの外節を有する光受容器の存在を明らかにした。これらの3つの群の視細胞をレーザーで破壊し、幼生の光に対する応答を観察したところ、平衡器付近の光受容器は光応答行動に関与しないことを明らかにした。 光受容器で受容された刺激が如何にして筋肉を駆動するかの生体システムを明らかにするため神経特異的抗体、そのプロモーターを用いたGFPにより神経回路の可視化を行った。アセチルコリン特異的抗体により、5対10個のモーターニューロンの神経終末が第1節の筋肉細胞に投射していることを明らかにした。更にGABA陽性ニューロンがこれらモーターニューロンを側抑制し、尾部運動に至るモデルを提唱した。視細胞からモーターニューロンに至る特異的神経経路を特定するため、経シナプストレーサーであるWGA遺伝子を視細胞特異的遺伝子のプロモーターに融合させ、視細胞から脳胞の2次ニューロンを経て4番目の1対のモーターニューロンに投射することを明らかにした。これらの結果から視細胞で受容された光信号が脳胞の2次ニューロンに伝えられ、さらに特定のモーターニューロンに投射され、幼生のリズムカルな遊泳行動を制御いている中枢パターン発生器(CPG : central pattern generator)を駆動することを明らかにした
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