• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

ヒト染色体複製開始因子ORCの染色体分配・細胞質分裂における機能メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 16370079
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

小布施 力史  京都大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (00273855)

研究分担者 柳田 充弘  京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (80025428)
キーワード複製 / 染色体 / 分配 / プロテオミクス / ORC / HP1 / ヘテロクロマチン / セントロメア
研究概要

ヒトの複製開始因子ORCのサブユニットであるORC1について免疫精製を行った。精製産物について質量分析により同定作業を行ったところ、ORCの他のサブユニットであるORC2、ORC3、ORC4、ORC5が同定された。それに加えて、テロメア領域に結合する因子が同定された。さらに、分裂酵母でテロメア結合因子との相互作用が知られている中心体蛋白質が同定された。最近、米国のB.Stillman研を中心に、ORCが中心体に存在することが示されており、染色体分配や細胞質分裂に寄与している可能性が示唆されている。本課題の成果により、複製開始因子とM期イベントを結びつける分子のつながりが明らかになったと考える。これに加えて、染色体分配に関与する蛋白質ネットワークを解明することにより、S期とM期の連携を模索できないか検討した。具体的には、動原体蛋白質であるMis12蛋白質の複合体をHeLa細胞から精製し、構成因子を同定した。その結果、動原体の外層に局在し、微小菅との結合に関与するHEC1複合体およびZwint-1がMis12と相互作用していることが明らかとなった。それに加えて、新規の動原体蛋白質を4種類同定した。さらに、Mis12はヘテロクロマチン蛋白質の構成成分であるHP1と結合していることを見いだした。これらの知見からMis12は複合体を形成し、ヘテロクロマチン構造を足場として、微小管へとつながる動原体の中心的な構造を形成していることが示唆された。また、面白いことにHP1はORCと結合すること、ORCは動原体の両脇に存在するヘテロクロマチン領域に局在していることがショウジョウバエの系で報告されている。これらのことは、ORCとHP1と動原体蛋白質との連携を検討することが、本研究課題の達成に必要不可欠であることを示唆するものでる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A conserved Mis12 centromere complex is linked to heterochromatic HP1 and outer kinetochore protein Zwint-1.2004

    • 著者名/発表者名
      Obuse C, Iwasaki O, Kiyomitsu T, Goshima G, Toyoda Y, Yanagida M.
    • 雑誌名

      Natature Cell Biology 6

      ページ: 1135-1141

  • [雑誌論文] The reconstituted human Chl12-RFC complex functions as a second PCNA loader.2004

    • 著者名/発表者名
      Shiomi Y, Shinozaki A, Sugimoto K, Usukura J, Obuse C, Tsurimoto T.
    • 雑誌名

      Genes to Cells 9

      ページ: 279-290

  • [雑誌論文] Proteomics analysis of the centromere complex from HeLa interphase cells.2004

    • 著者名/発表者名
      Obuse C, Yang H, Nozaki N, Goto S, Okazaki T, Yoda K.
    • 雑誌名

      Genes to Cells 9

      ページ: 105-120

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi