研究課題/領域番号 |
16370093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 技術研究組合生物分子工学研究所 |
研究代表者 |
岡崎 賢二 技術研究組合生物分子工学研究所, 分子機能研究部, 主席研究員 (50211115)
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研究分担者 |
青田 伸一 技術研究組合生物分子工学研究所, 分子機能研究部, 主席研究員 (50192456)
坂本 るり子 技術研究組合生物分子工学研究所, 分子機能研究部, 研究員
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キーワード | Pax6 / 細胞分化 / 蛋白質リン酸化 / 細胞生物学 / 遺伝子発現 / プラコード / 転写因子 / LE9 |
研究概要 |
Pax6タンパク質はペアード、ホメオ、CTD各ドメインより構成されている。CTD中に存在し、MAPKファミリーによりリン酸化を受けることが配列から予測されるSerおよびThr残基4カ所を、様々な組み合わせでリン酸化を受け得ないAlaに変異させることにより、活性に対する影響を解析した。測定系には、Pax6自身の遺伝子の頭部外胚葉待異的エンハンサー中に存在するLE9配列をPax6応答配列として持つルシフェラーゼレポーターを活用した。上記の4カ所を全てAlaに置喚した変異体では極端に活性の低下が観測された。これは、変異タンパク質が不安定化され、細胞内でほとんど蓄積されないことに原因のあることが判明した。そこで、Thrの置換にはValを用いた変異体を用いたところ、野生型タンパク質と比較しうる程度の安定性を持つ変異体タンパク質を得ることが可能となった。この4カ所の変異を持つものから一か所ずっThrもしくはSerに復帰させた変異体を作成して活性を測定したところ、最もC末端側に位置するSer残基が重要であることが示唆された。グルタチオンSトランスフェラーゼとPax6-CTDドメインとの融合タンパク質を作成しin vitroキナーゼアッセイを行った結果から、CTDはERKおよびp38^<MAPK>の良い基質になり得ること、JNKによるリン酸化効率はこれらより有意に低いことが判明した。また、ペアードおよびホメオドメインは、これらのキナーゼの基質になる可能性は低いことが判明した。また、C末端側Serをリン酸化した合成ペプチドに対する特異抗体を作成し、細胞内のリン酸化型Pax6の動的挙動を解析しつつある。
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