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2005 年度 実績報告書

腔腸動物から見た原始神経系の形成-機能と進化

研究課題

研究課題/領域番号 16370097
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

藤沢 敏孝  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (60000262)

研究分担者 清水 裕  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助手 (60178986)
キーワードヒドラ / 神経系 / 区画化 / ヒドラEST / 神経ペプチド
研究概要

ヒドラの神経系は単純な網目状構造であると考えられてきた。しかし、最近の神経ペプチド遺伝子の発現解析からヒドラ神経系は多くの細胞小集団からなり、いくつかの小集団は体軸に沿って顕著な区画を形成することが分かった。本年度は以下の成果を得た。
(1)ヒドラESTデータベースを利用し、ペプチドをコードする遺伝子を探索し、新規遺伝子1種を同定した。2種のペプチドをコードすると考えられ、神経細胞で特異的に発現することから、神経ペプチド遺伝子であると結論した。発現はヒドラ体幹全体で発現するがその数から見て一部の集団で発現すると考えられる。
(2)足部で区画を形成する神経ペプチドHym-176の遺伝子およびその同族体遺伝子の発現解析から、Hym-176の区画は上下2つからなり、上部神経はHym-176およびHy176様遺伝子2種を発現し、それらは神経前駆体細胞からの新規分化すること、下部の神経はHy176様遺伝子の発現を失うことによりHym-176遺伝子のみを発現する集団からなることが明らかとなった。
(3)区画の意義は特定の神経集団すなわちそれらが分泌する神経ペプチオをその領域に局在化することでその神経の局所的機能を実現させると考えた。足部のHym-176発現神経の区画は神経ペプチドHym-176を分泌するが、Hym-176は特異的に足部外胚葉筋の収縮を惹起した。このことから予想した区画の意義が証明された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Motility of endodermal epithelial cells plays a major role in reorganizing the two epithelial layers in Hydra2005

    • 著者名/発表者名
      Takaku, Y., Hariyama, T., Fujisawa, T.
    • 雑誌名

      Mechanisms of Development 122

      ページ: 109-122

  • [雑誌論文] Hym-301, a novel peptide, regulates the number of tentacles formed in hydra.2005

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, T., Hatta, M., Yum, S., Koizumi, O., Kobayakawa, Y., Gee, L., Ohtani, M., Fujisawa, T., Bode, H.R.
    • 雑誌名

      Development 132

      ページ: 2225-2234

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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