研究概要 |
Sarracenia purpurea、Nepenthes alata、Cephalotus follicularis、Pinguicula gigantea、Dionaea muscipula、Drosera adelaeの栽培、消化液採取法を確立した。Sarracenia、Nepenthes、Cephalotus、Pinguicula、Droseraの捕虫葉が開いて直後の消化液を採取した。Nepenthes、Pinguicula、Droserの捕虫葉に濃度の異なるNH4Clを投与し消化液を採取した。採取した消化液は凍結乾燥、濃縮後、SDS-PAGEを行った。その結果、それぞれについて約10本程度の顕著なバンドを検出でき、消化液中に高濃度でタンパク質が含まれていることがわかった。Nepenthesについてタンパク質解析を予備的に行った。NH4Cl無添加の消化液では23、26、30、35,38,45,60kDのバンドが検出できたが、NH4Clを添加すると45、60のバンドの濃度は増加し、他のバンドの濃度は減少した。MALDI TOF/TOFを用いてMAS/MASを行い、これらのバンドのアミノ酸配列推定を行った。その結果45kDのバンドはNepenthesin Iに対応することがわかった。現在他のバンドについて実験条件などの検討をすすめている。MAS/MASと並行してEdman法によってアミノ酸配列決定を行った。その結果、23kDのバンドはthaumatineであることがわかった。他のバンドについては条件検討を行っている。来年度早々にどの方法で解析するのが妥当か明らかにできる予定である。Nepenthesinを含めたアスパラギンプロテアーゼの系統解析を行った結果、シロイヌナズナにオーソログが一つ存在することがわかったので、遺伝子破壊体の入手し機能解析を開始した。
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