研究課題
基盤研究(B)
われわれは、シロイヌナズナからキュウリモザイクウイルス(CMV)抵抗性遺伝子RCY1を単離し、coiled coil (CC)、nucleotide binding site (NB)、leucine-rich repeat (LRR)の3ドメインをもつタンパク質をコードすることを明らかにしている。さらに、シロイヌナズナゲノム情報より、NB-LRRタンパク質をコードするパラログはゲノムあたり約200コピー存在することが明らかになっている。本研究では、(1)CMV抵抗性におけるRCY1の機能解析、(2)CMV抵抗性におけるNB-LRRパラログの網羅的発現解析、および(3)CMV誘導性NB-LRRパラログの機能解析を行い、RCY1とNB-LRRパラログのCMV抵抗性発現における機能解明を目的とした。その結果、(1)RCY1遺伝子産物のCC、NB、LRRドメインは、それぞれがCMV抵抗性の誘導に必須である、(2)RCY1の発現レベルによりCMV抵抗性が制御されている、(3)過敏感細胞死とウイルス局在化はRCY1により独立に制御されていることが明らかになった。さらに、(4)NB-LRRファミリーの中で、5遺伝子(Atlg72890,Atlg72900,Atlg72910,Atlg72930,Atlg72940:第1染色体上にクラスター形成)の発現が、RCY1によるCMV抵抗性で誘導されることが明らかになり、それらをCMV(Y)-inducible R-like gene family (CIR family)と命名した。(5)CIRを過剰発現するシロイヌナズナ形質転換体を作出した。今後、これら形質転換体を用いてCMV抵抗性におけるCIRの機能解析を進める。以上の知見は、抵抗性におけるNB-LRR遺伝子ファミリーの機能解明とウイルス抵抗性の分子基盤の理解に寄与するものと考えられる。
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