研究課題/領域番号 |
16380037
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
曵地 康史 高知大学, 農学部, 教授 (70291507)
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研究分担者 |
木場 章範 高知大学, 農学部, 助教授 (50343314)
大西 浩平 高知大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (50211800)
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キーワード | Ralstonia solanacearum / 青枯病 / 細胞間隙 / 病原-宿主相互作用 |
研究概要 |
宿主植物へ侵入直後の細胞間隙における青枯病菌の増殖が病原性を質的に決定することを、葉酸生合成欠損株を用いて証明した。さらに、Sigma70のregion4.2に存在する5番目のArgの変異により、細胞間隙での増殖に関わる遺伝子の発現が影響を受けることを明らかにした。そこで、細胞間隙での増殖に関わる青枯病菌遺伝子の単離を目的に、in vivo expression systemの構築を行い、宿主植物での感染直後の細胞間隙に存在する青枯病菌で特異的に発現する遺伝子のスクーリング系を確立した。 popAトランスポゾン変異株31bが抵抗性は誘導しないために、宿主植物において、親株であるOE1-1と同等の増殖能と全身移行能を示すが、宿主植物に耐病性を誘導するために、31b接種植物は青枯病発病が抑制されることを明らかにした。さらに、発病抑制に関わる青枯病菌と宿主植物との相互作用が、青枯病菌が細胞間隙に存在する時に生じることを明らかにした。そこで、青枯病発病に関わる宿主植物遺伝子の単離を目的に、31bタバコ葉とOE1-1接種タバコ葉それぞれから単離したmRNAを基に作製した均一化cDNAライブラリーを用いて、ディファレンシャル・ディスプレー法にて、31b接種タバコ葉またはOE1-1接種タバコ葉にて特異的に発現する遺伝子の単離を行った。得られた遺伝子断片の発現を、Agrobacterium tumefacienceとpotato virus Xを用いたVirus inducible gene silencingにより抑制したタバコ植物を作製し、それらの機能解析を行ったどころ、青枯病発病の抑制に関わる2つの遺伝子断片を特定することを単離することができた。
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