• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

カミキリ類における発育と変態の分子的制御機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16380039
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

石川 幸男  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (60125987)

研究分担者 新谷 喜紀  南九州大学, 園芸学部, 講師 (50389574)
キーワードキボシカミキリ / 変態 / 休眠 / 発育制御
研究概要

キボシカミキリPsacothea hilarisの幼虫を4齢への脱皮後4日間摂食させてから絶食させると,5齢への幼虫脱皮が完全に阻害されるうえ、ほとんどの個体が通常(4齢からの蛹化の場合、25日齢)よりかなり早く、18日齢前後に蛹化する(早熟蛹化).この現象の背後にあるメカニズムを探るため、ディファレンシャル ディスプレー法により、飢餓条件下で特異的に発現している遺伝子を探索した。その結果、飢餓状態の進行に伴い発現が増大する遺伝子断片を7つ発見することができた。そのうちの一つについてシークエンスをし、BLASTを用いて公開データベースを検索したところ、カイコのbeta-N-acetylglucosaminidaseと高い相同性があることがわかった。この遺伝子にPhBNA-1という名を与え、3'-RACE及び5'-RACE法によりcDNAの全長のシークエンス解読を試みた。現在のところ全長の決定に至っていないが、658bpについて決定することができた。ついで、定量PCRにより様々な組織における発現の状況を調査した。皮膚及び脳-側心体-アラタ体連合では飢餓状態の継続に伴ってPhBNA-1の発現が増大した。これに対し、脂肪体と中腸ではPhBNA-1mRNA量に変化がみられなかった。興味深いことに、マルピーギ管では飢餓状態の進行に伴ってPhBNA-1mRNA量は減少していた。beta-N-acetylglucosaminidaseはキチナーゼとともにキチンの分解に重要な働きをしていることが知られている。しかし、脳-側心体-アラタ体連合のような神経系には基質であるキチンは存在しないため、この組織におけるbeta-N-acetylglucosaminidaseの働きは不明である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Interactive effects of photoperiod and temperature on diapause induction and termination in the yellow-spotted longicorn beetle, Psacothea hilaris.2004

    • 著者名/発表者名
      Asano, W., F.N.Munyiri, Y.Shintani, Y.Ishikawa
    • 雑誌名

      Physiological Entomology 29

      ページ: 458-463

  • [雑誌論文] Evidence for the presence of a threshold weight for entering diapause in the yellow-spotted longicorn beetle, Psacothea hilaris.2004

    • 著者名/発表者名
      Munyiri, F.N., Y.Shintani, Y.Ishikawa
    • 雑誌名

      Journal of Insect Physiology 50

      ページ: 295-301

  • [雑誌論文] Endocrine changes associated with metamorphosis and diapause induction in the yellow-spotted longicorn beetle, Psacothea hilaris.2004

    • 著者名/発表者名
      Munyiri, F.N., Y.Ishikawa
    • 雑誌名

      Journal of Insect Physiology 50

      ページ: 1075-1081

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2014-07-04  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi