研究課題/領域番号 |
16380046
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
坂本 一憲 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (10225807)
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研究分担者 |
俵谷 圭太郎 山形大学, 農学部, 助教授 (70179919)
江澤 辰広 北海道大学, 大学院農学研究料, 助教授 (40273213)
礒井 俊行 名城大学, 農学部, 助教授 (30211733)
鈴木 弘行 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (70302578)
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キーワード | ダイズ / アーバスキュラー菌根菌 / 菌根過剰形成変異体 / 全身的制御 / リン酸施肥応答 / ポリリン酸代謝 / 微量元素吸収 / 放射化分析 |
研究概要 |
1.ダイズのエンレイ野生型とその過剰菌根形成変異体であるEn6500に共生する土着AM菌のフロラを比較した。その結果、エンレイにはGigaspora属とGlomus属、En6500にはGigaspora属とAcaulospora属が高い割合で共生していることが明らかとなり、両ダイズのAM菌フロラは異なることが判明した。 2.エンレイとEn6500にGi.margaritaを接種し、4段階のリンレベルで60日間土耕栽培し、菌根形成率を測定した。その結果、エンレイの菌根形成率はリンレベル30g/pot(P30)以上では低下したのに対し、En6500では変化しないことが認められ、菌根形成に対するリン酸の影響は野生型と変異体で異なることが明らかにされた。 3.AM菌の外生菌糸から分画したポリン酸にATPを加えて培養したところ、ポリリン酸合成活性が検出された。液胞型H^+-ATPaseの特異的阻害剤を添加しても合成活性の低下は認められなかったことから、AM菌におけるポリリン酸の合成はATPを直接の基質としていることが判明した。 4.エンレイおよび根粒過剰形成品種作系4号を圃場で栽培し、根粒形成および菌根形成率を経時的に調査した。その結果、ともに作系4号において終始高く推移することを見出した。また両品種をポット試験に供した結果、温度条件および窒素条件を整えることにより作系4号の生育がエンレイに勝る可能性が示唆された。 5.エンレイとEn6500の根部と地上部を交互に継ぎ木したダイズを放射化分析し、21種類の微量元素と樹枝状体形成率との関係を解析した。その結果、樹枝状体形成率の増加によって根部のCs含有率が低下する可能性が推察された。
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