研究課題
基盤研究(B)
本研究において、枯草菌において、8個の新規のnon-coding RNAを同定しており、破壊株を作成し、機能解析を行った。BS101 RNAは、yurY-yurZ遺伝子間領域に位置し、ストレスにより発現が上昇することから、non-coding RNAとして他の遺伝子の発現制御に関与している可能性が考えられた。枯草菌野生株(168)とBS101遺伝子欠損株(△bs101)の対数増殖期中期における細胞内タンパク質を比較したところ、△bs101においてMtnAタンパク質のスポットが消失じていた。mtnAは、バクテリアにおけるメチオニン再生経路において機能するタンパク質をコードしており、その上流のmtnKとオペロンを形成している。しかし、MtnKタンパク質は、△bs101においても168株同様の発現されており、mtnKAオペロンのうち、下流のmtnA遺伝子の発、現のみを制御していた。さらに、168と△bs101において、mtnA mRNA発現量に違いが見らないことから、BS10l RNAはmtnAの発現に関し、転写後レベルでの制御に関与している可能性が考えられた。さらに、枯草菌で得られた成果を元に、ウェルシュ菌で同定されたVR-RNAの機能解析を行った。その結果、ウェルシュ菌には、少なくとも3種類のタンパク質が存在し、培養時期に特異的な複合体を形成していることが明らかとなった。
すべて 2006
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Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 70
ページ: 1606-1615