研究課題/領域番号 |
16380058
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
福田 雅夫 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (20134512)
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研究分担者 |
政井 英司 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20272867)
千田 俊哉 産業技術総合研究所, 生物情報解析研究センター, 主任研究員 (30272868)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | PCB / 転写制御 / 二成分制御系 / biodegradation |
研究概要 |
PCB分解菌Rhodococcus sp.RHA1のPCB分解酵素群の発現強化によるPCB分解能の向上をめざし、PCB分解酵素群の誘導を支配するBphSBphTによる転写制御の分子メカニズムの解明をめざした。BphSBphTはアミノ酸配列の相同性から二成分制御システムの属する制御因子であることが示唆されており、ビフェニルやエチルベンゼンなどの誘導物質にセンサーキナーゼであるBphSが応答してレスポンスレギュレーターであるBphTをリン酸化し、リン酸化されたBphTが標的プロモーターを活性化すると想像されている。具体的には以下の研究を実施した。(1)エチルベンゼンで誘導した細胞由来のRNAを用い、BphST支配下のetbA4プロモーターの転写開始点を決定した。同じくBphST支配下にあるプロモーターに共通して見られるコンセンサス配列が転写開始点の32bp上流に認められ、この配列がBphTの結合配列であることが示唆された。(2)BphTの活性化メカニズム解明のため、BphT1にHisタグやTrxタグを付加したHisBphT1とTrxHphT1を構築してRhodococcus属宿主菌株に導入して発現させ、活性を確認した。HisBphT1とbphA1プロモーターの相互作用にもとつくゲルシフト解析を試み、Buffer系の検討を重ねた結果、HisBphT1の結合によるDIG標識bphA1プロモーターDNAバンドのシフトを検出できる系を確立した。高濃度HisBphT1では高分子側に新たなシフトバンドが生じ、未標識のbphA1プロモーターDNAを添加した場合にはシフトバンドが消失した。この結果から2つの結合様式の存在と、HisBphT1の特異的結合が示唆された。精製HisBphT1のゲル濾過クロマトグラフィーではHisBphT1が二量体を形成していることが示唆された。(3)BphS蛋白質大量生産を全長BphS遺伝子とC末端側216アミノ酸をコードする部分遺伝子で試みたが、果たせなかった。exonucleaseを用いてbphS1遺伝子をN末からランダムに欠失させ、bpbA1プロモーターを構成的に活性化する欠失変異体の取得を試みた。しかし目的の変異体は得られず、BphS蛋白質のN末とC末の相互作用が安定性に関与する可能性を想像させた。 以上、BphS蛋白質においては190kDaと非常にサイズが大きく、アミノ酸配列から細胞膜と相互作用することが想像され、思ったように成果を出せなかったが、BphT蛋白質においては精製に成功し、ゲルシフト解析で標的プロモーターのコンセンサス配列への結合を示唆する成果が得られた。
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