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2004 年度 実績報告書

エンドヌクレアーゼの標的DNA認識に関する構造生物学的解析と基質特異性改変

研究課題

研究課題/領域番号 16380061
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

喜多 恵子  京都大学, 農学研究科, 教授 (70234226)

研究分担者 左子 芳彦  京都大学, 農学研究科, 教授 (60153970)
津下 英明  徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (40299342)
野村 紀通  京都大学, 農学研究科, 助手 (10314246)
キーワードエンドヌクレアーゼ / 結晶化 / 転写制御因子 / DNA認識機構 / 構造生物学
研究概要

大腸菌TH38株の生産するII型制限酵素EcoT38Iの結晶化条件を検討するため、大量発現系の構築を構築して精製法の検討を行った。すでに解析した制限修飾系遺伝子配列をもとに、PCRを用いてEcoT38Iメチラーゼ遺伝子を増幅してpACYC184ベクターに挿入した。次にPCRで増幅した制限酵素遺伝子をpUC118のlacプロモーターの下流に挿入したpUCR38とpET3aベクターのT7プロモーターの下流に挿入したpET3R38の2種類の高発現ベクターを調製した。宿主大腸菌としてUT481株、HB101株、JM109株、DH5α株、XL1-Blue株、TH38株、DE3(BL21)株を用いてメチラーゼと制限酵素の共発現系を構築して制限酵素の生産量の比較を行った結果、DE3(BL21)株にメチラーゼ発現プラスミドとpEr3R38を共存させてIPTGを添加して培養を行った時に最も高い生産が認められた。菌体破砕液からDEAE-Sepharose、P-cellulose、HiTrap Heparinのカラムを用いてほぼ均一な酵素標品が得られた。
大腸菌TH38株の制限修飾系遺伝子発現制御タンパク質C.EcoT38IのDNA結合タンパク質としての作用メカニズムを解析するため、大量発現系を構築して均一な標品を調製した。ゲルシフト法を用いてDNA結合特異性を解析した結果、メチラーゼとC.EcoT38I自身の遺伝子間に存在する新奇な2回回転対称配列を認識して結合することによりDNA鎖を約60°湾曲させることを明らかにした。DNA存在下と非存在下で結晶化条件を検討した結果、いずれも容易に結晶が得られた。転写産物の解析を行った結果、C.EcoT38Iはメチラーゼ遺伝子の転写抑制因子として作用するのみならず、C.EcoT38I遺伝子の転写活性化因子としても作用する多機能転写因子であることを明らかにした。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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