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2004 年度 実績報告書

核-葉緑体複合ゲノム系におけるゲノム間相互作用の分子遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 16380074
研究種目

基盤研究(B)

研究機関日本大学

研究代表者

高橋 秀夫  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (90013333)

研究分担者 新井 直人  日本大学, 生物資源科学部, 講師 (70297795)
キーワード高等植物 / シロイヌナズナ / 葉緑体 / 核コード / SIG遺伝子 / 塩基配列 / シグマ因子 / 環境適応
研究概要

高等植物(シロイヌナズナ、Arbidopsis thaliana)におけるプラスチドの分化に重要な働きをしていると考えられる核コードの葉緑体シグマ因子(SIG)の機能を解明するために、以下の解析を行った。シロイヌナズナ標準株Col-O株(JA58)のSIG遺伝子の解析を進めた。その結果、SIG5遺伝子の発現が温度、乾燥、日照などの環境条件の変化によって変動することが明らかになった。すなわち、環境条件の違いがSIG5の発現量の違いを引き起こし、この違いが環境適応や形態変化と関連している可能性が示唆された。次に、寒冷地、温暖乾燥地、熱帯湿潤地等、世界の各地の自生株として分離された株についてSIG遺伝子領域の解析を行った。いずれの分離株も光や温度に対する感受性に差異が認められ、開花に至るまでの時間や形態に標準株と違いが認められた。そこでこれらの形態的、生理的な差異がSIG遺伝子自体あるいはそれらの調節に依存しているか否かを調べることとした。熱帯湿潤地株であるJA60株についてはSIG1,SIG2,SIG5のゲノムDNAについてPCR増幅物を用いて、塩基配列を決定した。現在までに得られている結果では、世界各地で分離されたシロイヌナズナ株におけるSIG遺伝子のコーディング領域内での塩基配列の違いは非常に2-3塩基と非常に少ないことが判明した。アミノ酸配列の違いは1個程度であるので、SIG遺伝子産物(σ因子)そのものが形態的あるいは表現型の違いに反映している可能性は低いと考えられる。次にSIG遺伝子の発現量あるいは時期の差異、すなわち調節系の違いの有無を調べるためにコーディング領域の上流領域の解析、発現量の差異について解析を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] DNA microarray analysis of plastid gene expression in an Arabidopsis mutant deficient in a plastid transcription factor sigma, SIG22004

    • 著者名/発表者名
      Nagashima A.
    • 雑誌名

      Biosci.Biotechnol.Biochem. 68

      ページ: 694-704

  • [雑誌論文] The Multiple-stress responsive plastid sigma factor, SIG5, directs activation of the psbD blue light-responsive promoter (BLRP) in Arabidopsis thaliana2004

    • 著者名/発表者名
      Nagashima A.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physio. 45

      ページ: 357-368

  • [雑誌論文] Characterization of Oryza sativa telomerase reverse transcriptase and possible role of its phosphorylation in the control of telomerase activity2004

    • 著者名/発表者名
      Oguchi K.
    • 雑誌名

      Gene 342

      ページ: 57-66

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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