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2005 年度 実績報告書

ジグリコシダーゼの触媒機構の解明から植物β-グルコシダーゼの分子進化をたどる

研究課題

研究課題/領域番号 16380079
研究機関京都大学

研究代表者

坂田 完三  京都大学, 化学研究所, 教授 (20087563)

研究分担者 平竹 潤  京都大学, 化学研究所, 助教授 (80199075)
水谷 正治  京都大学, 化学研究所, 助手 (60303898)
清水 文一  京都大学, 化学研究所, 助手 (50324695)
加藤 博章  京都大学, 薬学研究科, 教授 (90204487)
キーワードジグリコシダーゼ / β-プリメベロシダーゼ / ファミリー1 / β-プリメベロシルアミジン / アフィニティー吸着体 / 進化系統樹解析 / X線結晶構造解析
研究概要

1)ジグリコシダーゼの結晶化および構造解析
組換えプリメベロシダーゼ(PD)をバキュロウイルス昆虫細胞系により大量発現し、α-マンノシダーゼ処理により糖鎖を除去したのち、特異的阻害剤であるβ-プリメベロシルアミジンをリガンドとしたアフィニティ吸着体により精製した。結晶化条件を検討した結果、単結晶が得られ2.0Åの分解能で構造解析することに成功した。PDの結晶構造をトウモロコシ由来β-グルコシダーゼ(1E1F)の構造と比較したところ、活性残基およびグルコース認識残基の構造は完全に一致した。一方、1E1Fでアグリコンを認識しπ-πスタッキングしているTrp378がPDではAlaに置換しており、基質結合ポケットの入り口が広がっていた。さらに、二糖に直接作用するアミノ酸残基を同定するため、β-プリメベロシルアミジンとの共結晶化を行なった結果、二糖が結合した状態の結晶構造を2.5Åの分解能で解析することに成功した。現在、結晶化条件の最適化を行ない、より詳細な二糖認識機構の解明を進めている。
2)ジグリコシダーゼの変異酵素の作成と解析
フルカチンヒドロラーゼ(FH)のモデル構造を解析した結果、基質ポケットの入り口に位置するAlaが二糖結合に重要な残基であると予想された。そこでAlaをTrpに点変異したところ、ジグリコシダーゼ活性とグルコシダーゼ活性が共に著しく低下した。現在、基質ポケットを構成する残基の多重変異酵素を作製して活性への影響を調べている。
3)植物のファミリー1β-グリコシダーゼの分子進化の解析
4種のジグリコシダーゼ(PD,FH、ビシアニンヒドロラーゼ、ルチンヒドロラーゼ)と植物由来ファミリー1β-グリコシダーゼの進化系統樹解析を行なった結果、ジグリコシダーゼは二糖配糖体を蓄積する植物種の中でβ-グリコシダーゼから独立に平行進化したのではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] β-Glucopyranoimidazolines as intermediate analogue inhibitors of family 20 β-N-acetylglucosaminidases2005

    • 著者名/発表者名
      Kato M, Uno Y, Hiratake J, Sakata K
    • 雑誌名

      Bioorg.Med.Chem. 13

      ページ: 1563-1571

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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