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2005 年度 実績報告書

脂肪の高嗜好性の原因解明に向けた口腔内化学受容機構および内臓エネルギー信号の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16380085
研究機関京都大学

研究代表者

伏木 亨  京都大学, 農学研究科, 教授 (20135544)

研究分担者 井上 和生  京都大学, 農学研究科, 助教授 (80213148)
都築 巧  京都大学, 農学研究科, 助手 (50283651)
キーワード脂肪 / 嗜好性 / 口腔内刺激 / CD36 / エネルギー信号
研究概要

口腔内の脂肪分子受容体の有力候補であるCD36に着目して、これが脂肪の受容体として機能していることをノックアウトマウスや特異抗体を用いた実験などで確認した。ラットの舌の有郭乳頭から採取した味蕾細胞に脂肪酸を滴下したとき、味蕾細胞の細胞内カルシウムレベルが上昇することを、カルシウムイメージング法で明らかにした。この細胞は甘味などに応答する細胞などとは共通しないという結果を得た。マウスの行動学実験によって、口腔内化学受容と摂取後のエネルギー情報の両者が揃わないと動物は執着しないことを示した。ノンカロリーのミネラルオイルをコーンオイルに混合することによってコーンオイルのエネルギー密度を下げたものを作成した。コーン油とミネラルオイルを50%ずつ混ぜたものに対してはマウスの強化効果が維持された。油脂のカロリーは嗜好性を大きく損なわずに半分まで下げることは可能である。中鎖脂肪酸トリグリセリドは強化効果を示さなかった。エネルギーの有無に加え、消化管あるいは消化吸収過程での挙動の違いが脳に送られる信号が重要である可能性がある。内臓エネルギー情報の実態は未だ明らかではないが、消化管における脂肪分子の受容、消化管から吸収された後で血液やリンパを介する脂肪分子の作用、あるいは、代謝過程でのエネルギー獲得情報のいずれかあるいは複合的な情報によるものであると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Inhibition of fatty acid β-oxidation attenuates the reinforcing effects and paratability to fat2006

    • 著者名/発表者名
      Suzuki A., Yamane T., Fushiki T.
    • 雑誌名

      Nutrition (in press)

  • [雑誌論文] Chemical reception of fats in the oral cavity and the mechanism of addiction to dietary fat.2005

    • 著者名/発表者名
      Fushiki T, Kawai T
    • 雑誌名

      Chem Senses. Suppl.1

      ページ: i184-i185

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 油脂とおいしさ2005

    • 著者名/発表者名
      伏木 亨
    • 雑誌名

      FFIジャーナル(総説) 210巻2号

      ページ: 130-134

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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