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2006 年度 実績報告書

食事脂肪標的細胞における生活習慣病誘発性サイトカイン発現機構の分子的解明

研究課題

研究課題/領域番号 16380087
研究機関京都大学

研究代表者

河田 照雄  京都大学, 農学研究科, 教授 (10177701)

キーワード生活習慣病 / 高脂肪食 / サイトカイン / ケモカイン / マクロファージ / 脂肪細胞 / 肥満
研究概要

動脈硬化病巣形成においてはマクロファージの泡沫化に伴うサイトカイン・ケモカインの生成・分泌が極めて重要な役割を担っていることは、広く知られている。これにはコレステロールが内因性、外因性因子として機能していることも広く認知されている。しかしながら高脂血漿状態が本病態をはじめとする生活習慣病の発症を特に増悪化するにもかかわらず、その機構は未だ明らかではない。また、脂肪組織や肝臓では脂肪の過重な負荷が、代謝状態を悪化させ生活習慣病発症のリスクを著明に増大させることが知られているにもかかわらず、その機構は未だ明らかでない。本研究では、これらの食事脂肪の標的臓器・細胞における病態発症リスクの増大には、それらの臓器・細胞において食事脂肪が病態発症のリスクを増大あるいは減少させる化学因子の生成を変化させるためである、と考えた。化学因子としては、臓器間や細胞相互間で作用するサイトカインやケモカインが有力な候補として考えられた。
本研究では脂肪酸の標的臓器・細胞において、このようなシグナル素子としての脂肪酸を受容し、サイトカイン・ケモカインの生成・分泌を促す細胞内情報伝達システムやフィードバック調節など微細な制御機構に関わる情報伝達システム間のクロストークについて脂肪酸の標的臓器・細胞であるマクファージおよび脂肪組織において細胞生化学的手法を用いて検討した。その結果、脂肪摂取や肥満状態により制御される新規CCケモカインであるロイコタクチン-1およびマクロファージ遊走因子1(MCP-1)の生成・分泌が脂質代謝およびエネルギー代謝不全に関連した生活習慣病、特に動脈硬化病巣の進展に関与するメタボリック症候群の発症に重要であることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Spices-derived active components inhibit obesity-induced inflammatory responses by modulating the behavior of2007

    • 著者名/発表者名
      Woo H-M, Kang J-H, Kim C-S, Kawada T, Yoo H, Sung M-K
    • 雑誌名

      Life Sci. 80

      ページ: 926-931

  • [雑誌論文] Mesenteric adipose tissue-derived MCP-1 plays crucial role in adipose tissue macrophage migration and2006

    • 著者名/発表者名
      Yu R, Kim C-S, Kwon B-S, Kawada T
    • 雑誌名

      Obesity(Silver Spring) 27

      ページ: 227-232

  • [雑誌論文] Circulating levels of MCP-1 and IL-8 are elevated in human obese subjects and associated with obesity-related2006

    • 著者名/発表者名
      Kim C-S, Park H-S, Kawada T, Lim D, Erickson K, Kwon B-S, Yu R
    • 雑誌名

      Int. J. Obesity 30

      ページ: 1347-1355

  • [図書] Obesity and Common Diseases : Proinflammatory Adipocytokines Modulate Adipocyte Functions and Obesity-related Pathologies.2006

    • 著者名/発表者名
      Rina Yu, Byung-Se Kwon, Tatsuya Kusudo, Teruo Kawada
    • 総ページ数
      13
    • 出版者
      J. Am. Oil. Chem. Soc.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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