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2006 年度 実績報告書

多角的アプローチによる味覚情報変換機構の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16380088
研究機関京都大学

研究代表者

林 由佳子  京都大学, 農学研究科, 助教授 (60212156)

キーワード味覚 / 苦味 / うま味 / Caイメージング / 食品 / 神経科学 / マウス / シグナル伝達
研究概要

苦味-昨年度の神経応答記録結果から、デナトニウムの苦味を味神経以外の神経も利用して感知するということがわかった。複雑な苦味受容が想定される中、味としての苦味デナトニウムの細胞内情報伝達メカニズムを詳細に調べるため、カルシウムイメージング法を適用してその応答を観察し、細胞応答を記録後、その細胞を用いて、関連すると推測されるGタンパク質やエフェクターの免疫染色を行うことによって、応答と細胞内コンポーネントに関して検討した。その結果、苦味応答に細胞外カルシウムを必要とする細胞はGタンパク質が存在していない確率が高く、細胞内カルシウムを必要とする細胞はGタンパク質とIP3受容体を発現している事がわかった。
うま味-昨年度カルシウムイメージングによる結果から、うま味の情報変換系に複数のメカニズムが働く可能性がわかった。本年度では、細胞応答を記録後、その細胞を用いて、関連すると推測されるGタンパク質やエフェクターの免疫染色を行うことによって、応答と細胞内コンポーネントに関して検討を深めた。その結果、うま味応答を示す細胞はGタンパク質とIP3カスケードが存在することが明らかになった。
核酸によるうま味の相乗効果のメカニズムを解明する足がかりとして、グルタミン酸と同様にうま味を示す物質の相乗効果を調べた。その結果、うま味物質によって相乗効果の強弱があることがわかった。相乗効果は味細胞レベルで行われていることと考え合わせるとうま味の相乗効果は核酸がうま味受容体に作用するのではなく味細胞の他の部位に作用して生じることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Umami Changes Intracellular Ca2+Levels using Intracellular and Extracellular Sources in Mouse Taste ReceptorCells.2006

    • 著者名/発表者名
      M.Narukawa, T.Mori, Y.Hayashi
    • 雑誌名

      Biosci, Biotechnol. Biochem. 70・11

      ページ: 2613-2619

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] マウスのGタンパク質発現味細胞におけるデナトニウム刺激による組胞内カルシウム変化.2006

    • 著者名/発表者名
      南澤英子, 林 由佳子
    • 雑誌名

      日本味と匂い学会誌 13・3

      ページ: 313-316

  • [雑誌論文] グルコン酸塩の味修飾に対する生理学的・行動学的解析.2006

    • 著者名/発表者名
      林 由佳子, 中野香織, 宮本菜里
    • 雑誌名

      日本味と匂い学会誌 13・3

      ページ: 323-326

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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