研究課題/領域番号 |
16380113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
富田 文一郎 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (40012075)
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研究分担者 |
梶山 幹夫 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (40191978)
黒田 健一 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80015908)
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キーワード | 液化木材 / 菌固定担体 / ポリエチレングリコール / カプロラクトン / エポキシ化合物 / 樹脂化 |
研究概要 |
液化木材を菌固定担体として利用するため、ポリオール系(ポリエチレングリコール-グリセリン混合系)、ならびにε-カプロラクトン系(ε-カプロラクトン-ポリエチレングリコール-グリセリン混合系)を主体とした溶剤を用いてスギ材の液化反応を解析し、各種の液化物を調整した。とくにポリオール系溶剤を用いた系では、オゾン処理木材を用い高木材含有量の液化木材を調製した後、水溶性エポキシ化合物や油性エポキシ化合物と混合し、硬化剤にトリエチレンテトラミンとクエン酸を用いることにより硬化樹脂を調製した。硬化物性を検討したところ、硬化樹脂の物性を改善させるためには、カルボン酸系硬化剤であるクエン酸を用いることが有効であることが明らかとなった。またポリオール系液化物とポリイソシアネート化合物の反応によりのウレタン系樹脂発泡体を調整した。ε-カプロラクトン系の液化反応では、液化後に反応系全体が再縮合により硬化する現象を見出し、この現象を利用した硬化樹脂を調整した。さらに、最近開発された相分離変換法から得られたリグニン(リグノフェノール)と各種ポリエポキシ化合物から新規樹脂を開発した。これらの方法により得られた樹脂について動的粘弾性の温度依存性、ガラス転移温度、架橋密度の分布、弾性率、引張り強度等の物性の評価を行った。また、熱分析装置により熱的性質を把握し、菌固定単体としての最適な樹脂硬化条件を検討している。これらの方法により得られた樹脂から皮膜を作成して、活性汚泥による生分解性試験を予備実験として行った。
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