研究課題/領域番号 |
16380139
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高橋 明義 北里大学, 水産学部, 教授 (10183849)
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研究分担者 |
天野 勝文 北里大学, 水産学部, 助教授 (10296428)
飯郷 雅之 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (10232109)
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キーワード | マツカワ / キンギョ / メラニン凝集ホルモン受容体 / メラノコルチン受容体 / 食欲調節 / エネルギー代謝 / 皮膚 / 肝臓 |
研究概要 |
1.合成メラニン凝集ホルモン(MCH)を脳室内に投与するとコイ目キンギョ(Carassius auratus)の摂餌頻度が減少する。MCH抗体を脳室内に投与すると、逆に摂餌頻度が増加する。また、MCH細胞体は主に脳の視床下部に局在し、当該神経線維は終脳、中脳、間脳、および下垂体神経葉に投射する。従って、MCHは脳に作用を及ぼして食欲調節に関わるものと考えられる。 2.カレイ目のマツカワ(Verasper moseri)において、2種類のMCH受容体(MCH-R)遺伝子をクローニングした。両遺伝子とも翻訳領域内にイントロンが1個挿入されているが、挿入位置は異なる。MCH-R1、R2ともに7回膜貫通型Gタンパク質共役受容体であり、アミノ酸配列はヒトのホモログにそれぞれ49%および30%の相同率を示す。マツカワにおける相互の相同率は31%である。MCH-R1の発現は脳においてのみ認められたが、MCH-R2の発現は脳の他、脳下垂体、眼球、鰓、心房、心室、頭腎、体腎、脾臓、腸、傾斜筋、筋肉、精巣、卵巣、有眼側皮膚、および無眼側皮膚において認められた。黒色水槽で121日間飼育したマツカワにおいて、有眼側のMCH-R2 mRNAコピー数は無眼側よりも多かった。一方、脳におけるMCH mRNAコピー数は白色水槽飼育魚の方が、黒色水槽飼育魚よりも高かった。過剰MCHによるMCH受容体のダウンレギュレーションであると考えられる。 3.マツカワにおいて、メラノコルチン4型受容体のアミノ酸配列を明らかにした。7回膜貫通型Gタンパク質共役受容体であり、その遺伝子の翻訳領域にイントロンはない。本アミノ酸配列はフグMC4Rに最大の類似性(85%)を示す。無給餌飼育したマツカワの肝臓ではMC4R mRNAコピー数が有意に減少することからし、本受容体はエネルギー代謝に関与することが考えられる。
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