研究課題
基盤研究(B)
1.マツカワメラニン凝集ホルモン(MCH)は他魚種MCHと同様に17残基で構成され、サケ型MCHとは第2位が異なる。合成MCHの腹腔内投与によってマツカワ皮膚のメラノソームが凝集したことから、本標品の活性を確認した。白背景で飼育したマツカワ脳内のMCH mRNA量は黒背景飼育魚よりも高い。本遺伝子の発現は無給餌飼育によっても高まることから、MCHの食欲への関与が示唆された。2.マツカワの2種類のMCH受容体の構造を決定した。調べた18種類の組織中で、MCH-R1は脳のみで発現していた。MCH-R2の発現は脳、眼球、鰓、頭腎、腸、傾斜筋、精巣、皮膚などにおいて認められた。黒背景馴致マツカワ有眼側のMCH-R2 mRNAコピー数は白背景馴致魚よりも多かった。3.合成メラニン凝集ホルモン(MCH)の脳室内投与によりキンギョの摂餌頻度が減少した。MCH抗体の脳室内投与では、逆に摂餌頻度が増加した。また、MCH細胞体は主に脳の視床下部に局在し、当該神経線維は終脳、中脳、間脳、および下垂体神経葉に投射する。従って、MCHは脳に作用を及ぼして食欲調節に関わるものと考えられる。4.マツカワには3種のプロオピオメラノコルチン(POMC)が存在する。POMC-Aは脳下垂体のみで発現するが,POMC-B及び-Cは脳、鰓、心臓、脾臓、胃、腸、生殖腺、筋肉、血液、及び皮膚でも発現する。一方、マツカワ脳下垂体前葉と中葉におけるPOMCの翻訳後プロセッシングは哺乳類に類似する。しかし,前葉で副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)がさらに黒色素胞刺激ホルモン(MSH)に分解される点では異なる。5.ACTHとMSHを認識するメラノコルチン受容体1型と4型の発現は脳、眼球、精巣、および皮膚で認められた。4型は肝臓でも発現していた。肝臓での発現は無給餌飼育により増加した。本受容体のエネルギー代謝への関与が示唆される。
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