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2004 年度 実績報告書

流域単位における農業系水域ネットワークの生態的機能評価と保全

研究課題

研究課題/領域番号 16380154
研究種目

基盤研究(B)

研究機関弘前大学

研究代表者

東 信行  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (40262977)

研究分担者 泉 完  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (60132007)
佐原 雄二  弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (10113797)
野田 香織  弘前大学, 理工学部, 助教授 (10281198)
小出水 規行  農業工学研究所, 農村環境部, 主任研究官 (60301222)
キーワード農業用水路 / ため池 / 魚類 / 鳥類 / 水系ネットワーク / 生態系 / 保全 / 評価
研究概要

1.農業用水路における生息場評価
10000haの水田を潅漑する青森県津軽地方に位置する岩木川左岸水路網を主な対象に,魚類の移動と生息場選択について調査した.水路を用水路・承水路・排水路・ため池掛りと大きく分類した後,制水ゲートや揚水機の存在サイフォンなどによってセグメント化した.それぞれの場所で遡上難易度を設定し,魚類採捕および微生息場スケールの物理環境計測を行った.採捕は定置網による季節を通したものの他に,全ての水路で魚類採捕が可能になる非潅概期に,電気ショッカーによる採捕も行った.季節を通した採捕結果から,クラスター分析やTWINSPANなどの多変量解析により,魚類群集の特性から水路の分類を行った.また,電気ショッカーによるより定量的な採捕結果は,その場の微少環境構造も含めて,重回帰分析等を行い,魚種によってその場所の微少環境が重要なのか,それとも水路の位置付けがより重要なのかを明らかにした.これらの結果より,潅漑期は制水ゲートの存在が魚類組成に影響し,非潅漑期は,制水ゲートの影響は薄れ,用水路,排水路などの水路区分がより明確になることが明らかとなった.
また,小規模な農業用水路網において,メダカを中心に個体レベルでの環境利用の季節変化についても明らかにした.
2.魚食性水鳥類の生息に関する研究
カイツブリ,カンムリカイツブリ,サギ類に関して,主にため池の構造と採餌場所,営巣場所に注目し,生息密度や繁殖成功等の視点から調査した.餌となる比較的小型の魚類は,近年移入されたオオクチバスの影響を強く受けており,その生息密度はため池の構造によって大きく異なった.すなわち,水際部に植生帯が広く分布し,仔稚魚期をそこで過ごすことが出来るような水位が保たれている池では,比較的小型魚の密度は高い.魚食性鳥類は,魚食魚との競争では一方的な影響を受け,小型魚の密度によって生息場所を変える事が明らかとなった.特に繁殖期により小型の魚を必要とするカイツブリなどでは顕著な傾向が認められた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 個体識別法によるメダカの生態調査-予備的研究2005

    • 著者名/発表者名
      佐原雄二
    • 雑誌名

      弘前大学農学生命科学部学術報告 7

      ページ: 26-29

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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