研究概要 |
1.無人ヘリによる画像取得技術の検討 階層的センシングの一方法として期待される低空かちの観測の可能性について検討するために,千葉大学リモートセンシング研究センターと共同で,南大東島のサトウキビ圃場の生育状況の画像を取得した。同時に,サトウキビの生育状況などの地上データの測定を行った。この画像によってサトウキビの生育状況および雑草などの繁茂状態を詳細に分析できることが明らかになった。 2.高解像度衛星画像による圃場地図の作成と個別圃場単位の植生指数の評価 高解像度画像の一種であるQuickBird衛星画像を平成16年9月および平成17年1月に撮影した。これらに加え,手持ちのIKONOS衛星画像を併せて,北大東島・南大東島の圃場地図の作成,NDVI(植生指数)の解析,かんがい施設の配置状況の解析を行った。あわせて,サトウキビの収穫時などに地上データ(収量,糖度)および蔗汁中のカリウム,リン,マグネシウムなどの成分を近赤外分光法(NIR)で近接計測している。これらの結果は圃場地図に地理情報システム(GIS)を用いてマッピング中である。 3.リモートセンシングのためのサトウキビ葉身の分光反射特性 野外観測用可視・近赤外分光装置(購入)を用いてサトウキビ葉身の分光反射特性を350nm-2500nmの範囲で測定を行い,水ストレスや窒素養分による分光反射特性の違いを検討した。 4.近赤外分光法(NIR)によるサトウキビ葉身の栄養診断 上記3との関連で,サトウキビ葉身を近赤外光(NIR)で近接計測し,葉身中のN, K成分などを測定できることを示した。 5.気象観測ロボットによる北大東島気象のモニタリング 気象観測ロボット3基からのデータを用いて圃場の蒸発散量の推定を行った。 6.欧米の農業センシングに関する調査 オランダ・ベルギー,合衆国,グアテマラにおいて,作物情報システムに関する資料収集を行った。
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