研究課題/領域番号 |
16380210
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大和 修 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80261337)
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研究分担者 |
落合 謙爾 北海道大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (80214162)
遠藤 大二 酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (40168828)
松木 直章 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助教授 (40251417)
前出 吉光 鹿児島大学, 大学院獣医学研究科, 教授 (40002084)
山崎 真大 鹿児島大学, 大学院獣医学研究科, 助教授 (40322846)
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キーワード | ライソゾーム蓄積病 / 動物モデル / ガングリオシドーシス / セロイドリポフスチン症 / 遺伝病 / スクリーニング |
研究概要 |
1.柴犬のGM1ガングリオシドーシスの分子疫学調査と予防・制圧 前年度までに、国内では東北・北海道の予備的調査とチェコ共和国における予防計画を実践していた。平成18年度には、自然発症犬が4例続発した中国および関西地域において、発症犬から辿る複数家系を調査して、本地域における異常アレルの広がりを確認し、国内における予防計画への準備を行った。 2.ボーダーコリーのセロイドリポフスチン症の分子疫学調査と予防・制圧 実際に、民間団体であるJapan Border Collie Health Networkと協力して、日本全国から集めた繁殖犬100頭余りのDNA試料を用いて遺伝子型を決定し、キャリアを繁殖ラインから除外する活動を開始した。これによって、日本国内における本疾患の遺伝子頻度の減少させることに成功した。 3.猫Sandhoff病の原因変異の国内分布調査 前年度までに、日本猫のSandhoff病の原因変異を明らかにして、その遺伝子診断法を開発していた。平成18年度には、この方法を用いて、過去に類似疾患が疑われた症例の遺伝子型を調査した。その結果、東京(2箇所)、千葉県、大阪からの計6頭がすべて同一の変異を有していることが明らかとなり、本疾患が日本中に分布しているが示唆された。 4.黒毛和種のライソゾーム蓄積病の疾患同定 本孤発症例のホルマリン浸漬材料を用いた生化学的な分析では、ガラクトシアリドーシスやシアリドーシスなどが疑われたものの、明確な成績が得られなかった。しかし、本症例と血縁にある子牛が類似の疾患を発症していることをつかみ、この牛の臨床経過および血液学的な検査を開始した。病理組織学的、超微形態的、生化学的検査を含む種々の具体的な検査は、本症例の死後に行う予定となった。
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