研究概要 |
ノットグラス栽培水田において、窒素施肥量が年間約100kg/10aの化学肥料区と消化液区とを設けて調査した結果、収量、窒素収量、植物体中NO3含有率に有意差はみられなかった。地下水のNO3濃度は消化液区(0.50mg 1-1)が化成肥料区(0.86mg 1-1)よりも有意に低かった。CH4発生量には両区間に差はみられなかった。N20発生量は消化液区が化成区よりも高かったが、施肥方法の改善により対処できると考えられる。以上の結果、消化液は化成肥料と同等の施肥効果が示され、水田で消化液を多量に施用するノットグラスの栽培法は、高窒素・高収の粗飼料生産性が可能で、また環境への負荷は小さいことから、バイオガスプラント消化液の大量利用が可能と考えられる。ブルーベリーの成長や果実品質に及ぼす消化液施用の影響について調査した。特に、これまでの試験区にカプセル区とウッドファイバー区を設けた。その結果、果実収量や春枝の伸長には他の試験区と比較して有意な差異は観察されなかった。また、果実中の糖および有機酸含量とその構成比についても処理区間に有意な差異はなかった。ウッドファイバー区は他の処理区よりもややpHが増加する傾向が見られ、ヒメコガネの食害が顕著であった。MAP法によるアンモニアの固定化とアルギン酸によるゲル化粒子の調製を融合し,MAPを内包したゲル化剤を調製し,乾燥粒子を調製することが出来た。一方,ゲル化における乾燥挙動とアンモニアおよび全窒素分の変化を調べ,固形化過程での窒素分の動態を明らかにした。ゲル化過程でアンモニウムとして一部漏洩するがアルギン酸ゲル粒子に内包されたアンモニアは乾燥過程で蒸散しない事がわかった。また,溶解度の低いカルシウム塩を消化液のアルギン酸溶液に添加し,全体をゲル固形化する事により廃水の出ない消化液の固形化方法を確立した。
|