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2004 年度 実績報告書

バイオアッセイ系としてより完備型の培養人工皮膚の作製と組織間相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16380227
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京農工大学

研究代表者

西山 敏夫  国立大学法人東京農工大学, 農学部, 教授 (60372455)

研究分担者 新井 克彦  国立大学法人東京農工大学, 農学部, 助教授 (60175940)
岸本 治郎  資生堂ライフサイエンス研究センター, 副主任研究員
キーワード培養人口皮膚 / コラーゲン / ラミニン / 基底膜 / 繊維芽細胞 / ケラチノサイト / MMP / 細胞外マトリックス
研究概要

ヒト表皮角化細胞(HK)、ヒト線維芽細胞(HF)の単層培養系で、ラミニン5(LN-5)、IV型コラーゲン(Col-4)、VII型コラーゲン(Col-7)の産生促進因子の検討を行った。各成分の遺伝子発現にはリアルタイムPCRを用いた定量的解析法を確立し、また、産生されたタンパク量を測定するためにサンドイッチELISA法を作製した。その結果、アスコルビン酸により、Col-4,Col-7の産生が促進され、特にCol-4の産生は顕著に増加した。各種因子では、特にTGF-β1により3成分とも2〜4倍産生が促進された。
現状の基底膜形成不全の培養人工皮膚で、上記促進因子、基底膜分解酵素MMP-2.9やプラスミンの阻害剤効果を検証した。促進因子の基底膜形成への効果は明確でなかったが、MMP-2,9阻害剤が基底膜形成を促進することを再確認した。さらにMMP阻害剤存在下、アプロチニン(セリンプロテアーゼ阻害剤)を添加するとさらに良好な基底膜形成が観察された。現在、この基底膜形成促進機構を検討中である。
細胞制御要因として、メカニカルストレスの作用の検討を開始した。張力負荷培養装置を用い、マウス由来骨芽細胞株の単層培養系で、メカニカルストレスに応答するXII型コラーゲンのプロモーター領域の解析を行い、伸縮繰返し実験系を確立した。この系を用い、レスポンスエレメントの同定を行っている。今後、ヒト細胞系に広げていく。一方、コラーゲンゲル系での実験には実験装置の改良が必要である。
培養人工皮膚での毛包原基形成の可能性を検討するため、バーシカン-GFP陽性毛乳頭細胞を指標にマウス毛乳頭濃縮画分を調製した。この細胞を懸濁細胞液あるいはスフェロイド状に調製後、表皮角化細胞と共にコラーゲンゲル上に播種した。培養1、2週間後の組織観察で上皮組織の陥没が低頻度であるが観察された。しかし、凝集した毛乳頭細胞は真皮内には認められず、真皮-表皮間に定着させるための実験系の改良を検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Quantitative analysis of laminin 5 gene expression in human keratinocytes2005

    • 著者名/発表者名
      Nobiko Akutsu
    • 雑誌名

      Experimental Dermatology 14(印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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