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2005 年度 実績報告書

アブシジン酸応答性転写誘導におけるシグナル伝達機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16380228
研究機関名古屋大学

研究代表者

服部 束穂  名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (10164865)

研究分担者 加賀谷 安章  三重大学, 生命科学研究支援センター, 助手 (20335152)
キーワードアブシジン酸 / プロテインキナーゼ / リン酸化 / プロトプラスト / シグナル伝達 / イネ / 浸透圧ストレス / RNAi
研究概要

イネSnRK2プロテインキナーゼ群がABRE結合因子TRAB1のリン酸化酵素であることを示すさらなる証拠を得た。すなわち、MycタグをつけたTRAB1とHAタグをつけSAPK10をイネ培養細胞プロトプラストにて共発現させ、その細胞抽出液より、抗myc抗体でTRAB1を免疫沈降させると、抗HA抗体で検出されるSAPK10が共沈殿した。このことは、TRAB1とSAPK10が細胞内で物理的に結合しうることを示しており、前年度に得た成果と合わせ、ABA活性化型SnRK2(SAPK8〜10)がTRAB1キナーゼであることが決定的になった。
ABA活性化型SnRK2は高浸透圧ストレスによっても活性化を受ける。この活性化は上流キナーゼによるリン酸化によるものであることをすでに明らかにしていたが、本年度は、ABAによる活性化もリン酸化によることを明らかにした。しかしながら、その活性化メカニズムは、2つの場合で異なっていることが明らかとなった。その根拠は、ABAと高浸透圧ストレスはsynergisticにこれらのプロテインキナーゼを活性化し、そのsynergismはABAあるいは、高浸透圧ストレス単独による影響が飽和する強度でもみられたこと、ABAによる活性化のみが失われた、アミノ酸欠失変異体を構築することができたことなどである。これらの結果は、ABAと高浸透圧ストレスの両シグナルがSAPKにいたるまでは独立に伝達され、SAPK上で合流することを意味する大変興味深い結果である。
また、SAPKをベイトにしたtwo-hubridスクリーニングからは、シグナル伝達因子のscafoldとして働きうるタンパク質がどうていされ、SAPKを介するシグナル伝達において、効率的な情報伝達や、情報の融合と種わけに機能している可能性が推定された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Abscisic acid-activated SNRK2 protein kinases function in the gene-regulation pathway of ABA signal transduction by phosphorylating ABA response element-binding factors2005

    • 著者名/発表者名
      Kobayashi, Y., Murata, M., Minami, H., Yamamoto, S., Kagaya, Y., Hobo, T., Yamamoto, A., Hattori, T.
    • 雑誌名

      Plant J. 44

      ページ: 939-949

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Activation tagging of a gene for a protein with novel class of CCT-domain activates expression of a subset of sugar-inducible genes in Arabidopsis thaliana.2005

    • 著者名/発表者名
      Masaki, T., Tsukagoshi, H., Mitsui, N., Nishii, T., Hattori, T., Morikami, A., Nakamura, K.
    • 雑誌名

      Plant J. 43

      ページ: 142-152

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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