研究課題/領域番号 |
16390002
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
根東 義則 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90162122)
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研究分担者 |
田中 好幸 東北大学, 大学院・薬学研究科, 講師 (70333797)
塚本 裕一 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (70323037)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | インドール / 有機金属 / 固定化 / 固相合成 / 触媒反応 / ビスインドール / ライブラリー / フルオラス |
研究概要 |
天然から得られる生理活性物質の中にはビスインドールアルカロイドが多数存在する。PKC阻害活性を有するbisindolylmaleimideや、インスリン受容体活性を示すbisindolylbenzoquinoneなどが天然物の基本骨格として知られているが、bisindolylpyridineなどの非天然型のビスインドール誘導体も癌細胞への高い細胞毒性を示すことが確認されている。そこで様々な中心の環に適用可能なビスインドールアルカロイドの簡便な合成法の確立および先に記した固相合成とフルオラス合成という二種のハイスループット合成への展開を検討した。固相担持ホウ素化合物を調製し5-HT_2アンタゴニストとして知られる、3-アリールインドール群の合成を行った。また固定化されたインドリルホウ素化合物を共通鍵中間体とし、ビスインドールアルカロイドの固相合成を行った。固相反応特有の擬似的な希釈効果を利用することで、パラジウム触媒によるクロスカップリング反応における副反応を抑制し、非対称骨格を効率的に得ることのできる合成法である。フルオラス合成では分子内にパーフルオロアルキル鎖を導入しフルオラス溶媒への溶解性を向上させることによりパーフルオロアルカンなどを用いる液-液抽出や、フルオラスシリカゲルによる固相抽出により精製の簡略化が可能である。この手法を用いて固相合成において達成できなかった高度に官能基化された骨格であるbisindolylbenzoquinoneの合成を検討した。官能基の保護とタグの導入を一挙に可能とするフルオラス保護試薬を見出し、これを用いた天然型、非天然型ビスインドールアルカロイドのライブラリー構築を行った。今回用いたフルオラス保護基はベンゼンスルホニル基に近い反応性であることが明らかとなっており、合成も短段階かつ安価であることから多目的への利用が期待できる。
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