研究分担者 |
宮内 正二 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30202352)
菊川 峰志 北海道大学, 先端科学技術共同研究センター, 助手 (20281842)
奈良 敏文 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (30241350)
鷲見 正人 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (30281819)
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研究概要 |
pharaonis phoborhodopsin(ppR)は,Natronomus pharaonisの細胞膜に存在する7回膜貫通型のレチナールを発色団とするロドプシン様タンパクである.青から緑色の光からこの細菌は逃げるという行動を示すが,ppRはこの負の走光性のレセプターである.ppRはpHtrIIと呼ばれているトランスジューサタンパク(pharaonis halobacterial transducer II)と膜内で強く結合している.ppRが受け取った光の情報をpHtrIIにつたえ,さらにpHtrIIの細胞内ドメインを介するリン酸化カスケードにより走光性が引き起こされると考えられる.本研究は,この機構を明らかにすることである.本年度の結果は次の通りである. 1)ppRとpHtrIIとの結合の界面活性剤中での解離定数を,等温滴定型熱量計(isothermal titration calorimetry, ITC)で求める方法を開発した. 2)結晶構造から結合に重要と思われるアミノ酸残基を推定し,それに従って,変異タンパクを作製し,1)の方法で解離定数を求めた.この方法により,ppRとpHtrIIとの結合に重要なアミノ酸残基を特定した. 3)結晶構造は細胞内のドメインの情報を欠いている.そこで,pHtrIIの細胞内ドメインのみを発現させ,ppRとの相互作用させ,細胞内での相互作用部位を推定した. 4)ppRの光化学反応スキームに,単体と複合体では異なる部分があることを明らかにした.
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