研究課題/領域番号 |
16390020
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉本 幸彦 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (80243038)
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研究分担者 |
田中 智之 京都大学, 薬学研究科, 助手 (40303846)
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キーワード | プロスタグランジン / プロスタノイド / 遺伝子発現制御 / 終末糖化産物受容体 / 性ステロイドホルモン / 受精 / 卵丘細胞 / サイトカイン |
研究概要 |
本研究の目的は、プロスタグランジン(PG)受容体の発現とその制御に着目し、分子検索ツールと受容体欠損マウスを駆使することで、PG受容体が、どの細胞で、いかなる刺激により発現誘導を受け、これがどういった分子機構によるのか、さらにはその受容体誘導がどれくらい重要な病態・生理的意義を持つのかを明らかにすることである。 今年度の研究成果として、以下が挙げられる。(1)終末糖化産物は糖尿病の発症に関与することが示唆されており、イムノグロブリン様の受容体RAGEを介してサイトカインや接着分子の発現亢進を引き起こす。マクロファージ細胞株RAW264.7をRAGEアゴニストで刺激すると、COX-2ならびにEP2受容体両遺伝子の発現が非常によく似たパターンで起こることを見いだした。(2)PGD2受容体が妊娠マウス子宮に高発現すること、またこの発現は偽妊娠マウスでも見られたことから、受精卵の着床に依存せずステロイドホルモンによって制御される可能性を見いだした。(3)EP2受容体欠損マウスは受精障害を示すが、野生型の卵胞内でEP2受容体は卵丘細胞に発現誘導を受けることから、卵丘の機能不全によって卵成熟障害に陥る可能性を示唆していた。EP2欠損マウスの卵管より採取した卵の遺伝子発現を網羅的に解析したところ、タンパク質や核酸などの基本代謝に関わる遺伝子発現が顕著に減少していたことから、EP2欠損で見られた受精障害は卵の変性によるものと考えられた。一方、卵丘細胞の遺伝子発現を解析したところ、サイトカインなどの炎症関連遺伝子の発現亢進を認めた。現在、発現亢進したサイトカインが卵に影響するか否かを検討している。
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