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2004 年度 実績報告書

酸化ストレスと呼応したリン脂質メディエーター異常産生による細胞増殖性疾患の悪性化

研究課題

研究課題/領域番号 16390034
研究種目

基盤研究(B)

研究機関徳島大学

研究代表者

徳村 彰  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (00035560)

研究分担者 福澤 健治  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90035551)
山野 修司  徳島大学, 医学部, 教授 (30166772)
キーワードリゾホスファチジン酸 / リゾホスファチジルコリン / リゾホスホリパーゼD / 血小板活性化因子 / 酸化リン脂質 / 脂質メディエーター / 酸化ストレス / 動脈硬化
研究概要

1.銅イオンとヒト血漿をインキュベートすることにより脂質過酸化を誘導した場合の血小板活性化因子(PAF)様酸化ホスファチジルコリン(PC)のクラス組成は、短鎖ジカルボン酸含有PC>短鎖モノカルボン酸含有PC>短鎖ジカルボン酸セミアルデヒド含有PCであったが、鉄イオンで血漿脂質の過酸化を惹起した場合では、モノカルボン酸含有PC>ジカルボン酸セミアルデヒド含有PCであり、ジカルボン酸含有PCは全く検出されなかった。本結果は、酸化ストレスの種類によりPAF様酸化PCの存在比が変化し、それらによる病態生理的影響も異なってくることを示唆している。
2.ヒト血漿より精製したリゾホスホリパーゼD(lysoPLD)やリコンビナントlysoPLD/autotaxinが,がリゾホスファチジルコリン(LPC)のみならず、PAF様酸化PCを分解して短鎖アシル基を持つホスファチジン酸とコリンを与えることを明らかにした。
3.マイクロプレート上で血漿などの動物体液やその稀釈試料をリゾホスファチジルコリン(LPC)などのコリン含有脂質とインキュベートし、遊離してくるコリンを定量する方法を構築し、種々の体液のlysoPLD活性を測定して、以下の知見を得た。
(1)飽和脂肪酸を持つLPCを基質として測定すると、妊娠中毒症や切迫早産の患者の血清lysoPLD活性は、正常妊娠女性の活性より有意に高かった。
(2)卵巣癌、卵巣嚢腫、皮様嚢胞,子宮筋腫,子宮内膜症の患者の腹水には高いlysoPLD活性を検出した。特に、卵巣癌患者の値は高く、他の患者群の値の間で有意な差が認められたが、これらの群の血清lysoPLD活性の間には有意な差は認められなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Proinflammatory platelet-activating factor (PAF)-like phospholipids and their pathophysiological significance2004

    • 著者名/発表者名
      A.Tokumura
    • 雑誌名

      Chem.Phys.Lipids 130・1

      ページ: 18-21

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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